医療機器情報収集の傾向と印象に残るメーカーランキングを考察

医療機器情報収集の傾向と印象に残るメーカーランキング

株式会社インテージヘルスケアは、2024年9月に医師900人を対象に医療機器に関する情報収集の状況を調査しました。本調査は過去に4回実施されており、医師に対する透明性の高いデータ収集が進んでいます。

1. 医療機器の情報入手方法

これまでの調査データに基づくと、医師たちは約80%が「直接営業」を通じて製品情報を収集しています。この傾向は2022年以降大きな変化は見られず、安定した情報源としての信頼性が示されています。自らの手で機器を触れながら学ぶ機会が多く、営業担当者からの詳細な説明が求められるなかで、情報の直接的な受け取りが依然として重要視されています。

2. 時間帯の変化

医師が情報を得る時間帯に関して調査した結果、依然として「勤務時間内」での情報入手が主流である一方、「Web講演会」での情報収集が「日勤の終了後」に増加傾向にあることが新たに確認されました。これにより、医師たちが日常業務の後に最新情報を求める姿勢が強まっていることが見て取れます。

3. 印象に残った医療機器メーカー

医師の印象に残っている医療機器メーカーに関しても調査が行われ、「循環器内科」の分野ではアボットジャパンが、「心臓血管外科」では日本メドトロニックがそれぞれ1位にランクインしました。この順位の変動は、過去の調査からのわずかな変化を示しており、業界内でのブランドの地位は依然として強固であると言えます。

4. 今後の展望

2024年4月に施行された「医師の働き方改革」を受けて、医療機器業界の情報収集方法にも変化が見られましたが、全体的な傾向は維持されています。次回予定している2024年12月の調査では、さらなる詳細なトレンドが明らかになることが期待されます。このように、本調査を通じて医師が医療機器や製品情報にアクセスする手段や、それに影響を与える市場の変化に注視していくことが重要です。