ロシュがmRNA医薬品の開発プロセスを加速
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社が、2023年3月16日に2種類の新しいワクシニアキャッピング酵素を発表しました。これにより、メッセンジャーRNA(mRNA)医薬品やワクチンの開発・製造プロセスが一層スムーズに進行できるようになることが期待されています。
mRNAの重要性と製造工程の革新
近年、感染症のワクチン開発やがん治療、さらには希少疾患へのアプローチとしてmRNAの利用が増えています。この新しい創薬方式は、高速な開発が可能であり、特にパンデミック時にはその速さが重宝されました。医療分野での素早い対応が求められる一方で、高品質な原料の安定供給が不可欠です。
新たに発売された酵素は、mRNAの5’末端にキャップ構造を付ける「Vaccinia mRNA Guanylyltransferase」と、メチル化を行いCap-1構造へ変換する「Vaccinia mRNA Methyltransferase」です。これらの製品によって、特にmRNAの安定性や翻訳効率が向上し、体内での免疫反応による分解を防ぐことができると期待されます。
高品質な製造体制を確立
ロシュのmRNA原料は、動物Derived 成分が一切含まれない「完全AOFプロセス」によって製造されています。これにより、不純物やウイルス感染のリスクが軽減されるほか、GMPグレードに従った厳格な製造基準をクリアしています。また、キャッピングとメチル化の両方を行えるため、個別のニーズに応じた製造プロセスの最適化も実現可能です。
今後の展望
ロシュは、2016年からmRNA原料のラインアップを充実させてきました。今回の新製品追加により、mRNA製造工程の全てをカバーできる体制が整いました。今後もロシュは、高品質な原料の安定供給を通じて、mRNA開発・製造プロセスの効率化を実現し、革新的な医療ソリューションの提供に努めるとしています。
製品詳細
- - 製品名: Vaccinia mRNA Guanylyltransferase, rec., GMP Grade, AOF(5ml)
- - 製品名: Vaccinia mRNA Methyltransferase, rec., GMP Grade, AOF(5ml)
- - 用途: mRNA医薬品・ワクチン製造における5’末端キャッピングおよびメチル化
- - 特長: GMPグレード品質、抗生物質不使用、動物由来成分不含、充実したドキュメント提供
企業情報
ロシュは、1896年にスイスのバーゼルで設立された世界最大級のヘルスケア企業であり、150以上の国と地域に展開しています。医薬品と診断薬の両方を扱うことで、医療従事者や患者に対して最適な治療選択を支援しています。日本法人では、多岐にわたる診断ソリューションを提供し、人々の健康を支える努力を続けています。詳細はロシュの
公式ホームページ及び
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