Rancher 2.0:Kubernetesクラスタの新たな管理ツール
Rancher Labsは、2017年9月26日にKubernetesと統合された新しいコンテナ管理プラットフォーム「Rancher 2.0」の技術プレビュー版を発表しました。このプラットフォームは、ユーザーがあらゆるKubernetesクラスタを簡単に管理できるよう設計されており、オンプレミスやクラウド上での利用が可能です。
Rancher 2.0の特徴
Rancher 2.0では、単一のRancherインスタンスで複数のKubernetesクラスタを管理できるようになりました。これにより、ユーザーは新しいKubernetesクラスタを容易に立ち上げられるだけでなく、既存のクラスタ(例:Google Container Engineなど)を簡単にインポートして利用できるようになります。
SlingTVのBrad Linder氏は、「Rancherは、DockerとKubernetesの利点を最大限に活用するための重要なプラットフォーム戦略だ」と述べています。Kubernetesのエコシステムにおけるイノベーションを手に入れるためのユーザー体験がさらに飛躍しました。
Kubernetesへのスムーズな移行
Rancher 1.0系では1万以上のDockerクラスタが稼働していますが、Rancher 2.0以降ではこれらの全てがKubernetesに基づくように移行します。この移行により、ユーザーはKubernetesの急速な進化を従来以上に活用できるようになります。Rancher 2.0は、企業内でのKubernetesの普及を加速する役割を果たすでしょう。
主要機能の概要
Rancher 2.0にはいくつかの革新的な機能が実装されています:
- - あらゆる場所でのKubernetes管理:クラウドプロバイダーによるKubernetesサービスを利用することで、ユーザーは独自のクラスタを構築せずに、既存のクラスタを一元管理できます。
- - マルチクラスタ管理:IT管理者向けにユーザー認証、モニタリング、ヘルスチェックを集中管理し、洗練されたロールベースのアクセス制御を提供します。
- - 向上したユーザーエクスペリエンス:DockerコマンドラインのシンプルさをKubernetesでも実現し、ユーザーは簡単に操作できる環境を手に入れられます。
- - 豊富なアプリケーションカタログ:Docker ComposeやKubernetesテンプレート、Helmチャートをサポートすることで、より多様なアプリケーションへのアクセスが可能です。
Rancher LabsのCEO、Sheng Liang氏は、「私たちのチームはRancherコミュニティやパートナーからのフィードバックを活かしたことで、Kubernetesの利用が飛躍的に向上した製品を提供できました」と語ります。さらに、Canonical社のDustin Kirkland氏は、Rancher 2.0が企業におけるコンテナ管理での新たな機会を提供すると期待を寄せています。
結論
Rancher 2.0は、Kubernetesを用いたアプリケーションの管理を革命的に変える可能性を秘めています。これからの企業内でのKubernetesの普及とその関連技術の進化が、Rancher 2.0によってより加速することでしょう。詳細は
Rancher Labsの公式サイトをチェックしてください。