AI駆動開発時代とプロダクトオーナーシップの意識調査
デジタルハリウッドが運営するG's(ジーズ)は、このたび「AI駆動開発時代におけるプロダクトオーナーシップ」に関する意識調査を行いました。対象となったのは、ジーズ受講生や卒業生109名と、一般アプリ開発経験者176名の合計285名です。
調査の背景
生成AIが急速に普及する中、開発プロセスのほぼすべての段階においてAIが活用されています。この便利さの影響で、開発者たちは「自分が本当に創造したと言えるのか?」という疑問に直面しています。この調査は、プロダクト開発におけるAIの影響を探求することを目的としています。
調査結果の概要
1. AIの活用状況
調査結果によると、約60%の人々が要件定義やアイデア出しの段階で生成AIを活用しており、AIが「共創パートナー」としての役割を果たしていることが明らかになりました。特に、ジーズ受講生は一般層と比較して、AIを使ったバグ修正やデバッグ支援で広く活用していることが目立ちました。
2. プロダクトオーナーシップと言える基準
AIが生成したコードを理解し修正した結果について、約77%が「自分が作ったプロダクトだ」と感じています。反面、AIに依存している部分が大きい場合や、アイデアがAIからのものである場合には、プロダクトオーナーシップを感じにくいことが報告されました。
3. エンジニアに求められる力
AI駆動開発時代において、求められるエンジニア力の上位には「要件定義」「設計能力」「責任感」が挙げられています。人間の創造力や意思決定こそが、AIに取って代わられることのない部分であると考えられています。
AI時代の新しいプロダクトオーナーシップ
調査を通じて、AIの活用が盛んな現在でも、プロダクトオーナーシップを維持するためには、開発者自身がAIを理解し、アイデアに自らの意志を反映させることが重要であるという結論に至りました。また、ジーズ受講生は「なぜ自分がこのプロダクトを作るのか」という意識を強く持っていることも特徴的でした。
まとめ
AIの進化が進む今、開発者はAIをうまく活用しつつ、自身の意志を持って開発に取り組む必要があります。これからの時代に求められるのは、「自分の目標を持ってイニシアティブを取る」ことであり、ジーズはそのようなエンジニアを育成することを目指しています。
現代のテクノロジー社会においては、「AIがあれば誰でもプロダクトを作れる」という幻想が広がっていますが、実際には理解と意志の上に成り立つものであることを認識する必要があります。この調査はその課題を浮き彫りにし、今後の開発者にはどのような姿勢が求められるのかを示しています。