近畿大学病院がアバター技術で受付業務を革新
近畿大学病院(大阪府大阪狭山市)は2025年2月10日から、アバター技術を活用した受付業務の実証実験を開始します。コラボレーション相手は、アバター関連のプロジェクトを手掛けるAVITA株式会社(東京都目黒区)。
このプロジェクトは、医療機関におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、患者の利便性を向上させることを目的としています。特に、受付業務の省人化と医療従事者の負担軽減を目指しています。
実証実験の内容
近畿大学病院では、毎日平均約2,200人の外来患者と約750人の入院患者を受け入れています。患者数の多さに伴い、受付での待ち時間が生じることも多く、対応人数にも限界があります。そのため、特に多言語対応の難しさも課題として認識されています。新病院へ移転する際、これらの問題を解決すべく、アバター技術を導入することとなりました。
実証実験に用いるのは、AVITAのアバター接客サービス「AVACOM」です。このシステムはAIとリモート接客を組み合わせ、より効率的な対応を可能にします。アバターとの会話は来院者が希望する内容について気軽に話しかけることができ、オペレーターの負担を軽減するだけでなく、相談しやすい環境を提供します。
アバターでの受付の流れ
実証実験では、受付に設置したディスプレイを通じてアバターが来院者に対応します。来入者はマイクに話しかけ、その音声を受付担当の職員が遠隔で操作しているアバターが受け取って対応します。この仕組みにより、迅速かつ効率的なサービスの提供が期待されており、患者と医療従事者双方にとっての利便性向上が見込まれます。
将来的には、アバターを受付業務だけでなく、手術や入院時の説明といった重要な場面でも利用し、総合案内や診療受付の支援を行う予定です。これにより、医療分野でのDX推進だけでなく、患者の待ち時間短縮やサービスの向上を図ります。
実施概要
- - 期間: 2025年2月10日(月)~ 5月9日(金)
- - 設置場所: 近畿大学病院2階総合受付
(大阪府大阪狭山市大野東377-2、南海高野線「金剛駅」/泉北高速鉄道「泉ケ丘駅」からバス約15分)
- - 対象: 近畿大学病院を利用する患者、家族、来訪者
- - 使用されるアバター技術: アバター接客サービス「AVACOM」
AVITA公式サイト
AVITA株式会社について
AVITA株式会社は、アバターや生成AIを活用したサービスの開発を行うスタートアップです。特にアバター接客サービスの「AVACOM」やロープレ支援サービス「アバトレ」を展開しており、マーケティング支援にも注力しています。
- - 所在地: 東京都目黒区下目黒1-8-1 アルコタワー18階
- - 代表者: 代表取締役社長CEO 石黒浩
- - 設立: 2021年6月
- - 公式サイト: AVITAのホームページ