オムロンが手がける最新の熱設計技術
2025年7月31日に発刊される書籍『最新の熱設計・熱対策手法 —冷却デバイス・放熱材料・シミュレーション—』は、最新の冷却テクノロジーや放熱材料、シミュレーション手法について深く掘り下げています。特に注目すべきは、オムロンの技術専門家である蜂谷孝治が執筆した技術解説が本書に収められている点です。彼は、技術・知財本部 デジタルデザインセンタのCAE・最適化グループ長として、オムロンが推進する熱設計と開発フロントローディングに関する重要な知見を共有しています。
コンセプトの紹介: デジタルデザインによる熱設計
オムロンでは、設計開発プロセスをより効率的にするために、熱領域におけるCAE(Computer Aided Engineering)の活用を進めています。本書では、「デジタルデザインによる熱設計と開発フロントローディング」に関する内容が解説されており、特に第Ⅰ編の第1章「熱設計手法とプロセス」では、具体的な手法が網羅されています。
蜂谷は、開発生産性の向上が求められる現代において、CAEとデータ解析、さらにはAIを駆使した「デジタルデザイン」を実践していると語ります。これにより、設計者の間でCAE技術が少しずつ広がっていることを実感しているとのことです。この動きはオムロン内での文化的な変革を示しており、各部門間でのデジタル技術の受け入れが進んでいる証拠と言えるでしょう。
CAEを基盤とした開発プロセスの進化
本書では、CAEを核にしたデジタルデザインによる開発プロセスの進化のための方向性や、全社的なCAE活用の推進に向けた具体的な標準化やモデリング手法についても詳しく説明されています。具体的な事例を通じて、開発のリードタイム短縮や高性能な製品創出に向けた取り組みが示されており、これからの製品開発に対するインスピレーションを与える内容となっています。
技術・知財本部の役割
オムロンの技術・知財本部は、コーポレートR&D部門として「センシング&コントロール+Think」を進化させ、社会の未来に起こる可能性のある課題に先手を打って取り組んでいます。この部門は、創業者の理念を基に、人間の創造的な活動を最大限に引き出し、ロボティクスやセンシング技術、パワーエレクトロニクス、AI・データ解析など、さまざまな研究開発を行っています。これにより、人々の生活をより豊かにする未来を目指しています。
更なる情報へのアクセス
詳しい内容については、公式Webサイトや書籍の紹介ページが用意されているので、そちらをぜひご覧ください。特に、オムロンが展開するデジタルデザインやDX技術に関する特集も大変興味深いものとなっています。
この新しい書籍を通じて、オムロンの熱設計に対する取り組みが多くの読者に届くことを期待したいです。