株式会社LiberawareとKDDIスマートドローン株式会社は、2025年1月30日、中長期的かつ相互補完的な事業連携を目指す業務提携に関する覚書を締結しました。この提携は、ドローンの社会実装を加速させるための重要なステップとなります。
業務提携の背景
Liberawareは、ドローンの製造、開発、販売、そしてソリューション提供の観点から豊かな経験と技術を持っています。一方で、KDDIスマートドローンは、運航管理システムや通信技術に特化し、ドローンサービスの提供やスクール運営においても卓越したノウハウを蓄積しています。この両社の強みを融合すると、ドローンにおける新たなビジネスチャンスと価値を創出できる可能性が広がります。
具体的な協力内容
業務提携の主な内容には以下のようなプロジェクトが含まれています。
1. Liberaware製のドローン「IBIS」を用いたソリューションの構築とその展開。
2. KDDIスマートドローンによるIBISの販売業務の推進。
3. IBIS操縦のスキルを育成するスクールの運営。
4. 営業基盤や技術を共有し、新規サービスの展開を目指します。
5. 鉄道や建設業向けの特化型ドローンソリューションの開発。
このような相互作用をもとに、両社は新たな市場を開拓し、ドローン産業における競争力を高めていく方針です。
今後の展望
KDDIスマートドローンは、IBISの操縦者育成を進め、受講者がIBISを使ったソリューションを提供できる環境を整える予定です。春にはKDDIスマートドローンアカデミー内でIBIS操縦指導に特化したカリキュラムがスタートすると言われています。
さらに今後は、ドローン、デジタルツイン技術、運航管理、通信技術を一体化させた専門的なソリューションが構築される見込みです。これにより、ドローンによるデータの収集・管理・解析が効率的に進むことで、さらなる事業展開も期待されます。
Liberawareの使命
Liberawareは「誰もが安全な社会を作る」というミッションを掲げており、特に屋内空間の点検に特化したドローンの開発を行っています。狭く、暗く、危険な場所においても安心して使用できるドローンを提供し、そのデータを解析して顧客に価値を提供しています。事業の核となるのは、見えないリスクを可視化することに他なりません。
KDDIスマートドローンの役割
KDDIスマートドローンは、4G LTE技術を用いた安全な遠隔飛行を実現する事業を展開し、点検や監視、測量、物流、農業分野でのニーズに応えるべくソリューションを提供しています。また、全国15拠点以上でドローンスクールを運営し、迅速に産業界のニーズに対応した人材育成を行っています。これらの取り組みが、今後のドローンビジネスの成長に寄与することが期待されています。
このように、LiberawareとKDDIスマートドローンの提携は、単なる企業間の協力にとどまらず、日本国内外におけるドローンの社会実装を進めるための力強い一歩となることでしょう。今後の動向から目が離せません。