次世代RISC-Vボードコンピュータが発表
株式会社アルファプロジェクトから、最先端のRISC-Vアーキテクチャを搭載したボードコンピュータが登場しました。この新製品は、産業用途やIoTアプリケーションに最適化されており、自由にカスタマイズが可能です。RISC-Vは、オープンソースライセンスに基づくCPUアーキテクチャとして注目されており、カリフォルニア大学バークレー校で開発されました。最近では、Armアーキテクチャに代わる選択肢として、多くの企業や団体が参加するRISC-V Foundationが設立され、400社以上の参加を得ています。このアプローチの利点は、ライセンス費用が不要であるため、特にスタートアップ企業などにとって魅力的です。
RZ/Five搭載のスペック
新たに発売されたボードコンピュータは、ルネサス エレクトロニクス社のRZ/Fiveを搭載し、最大動作周波数が1GHzに達する64bit RISC-V CPUを搭載しています。標準のOSとしてLinuxを採用しており、産業用ゲートウェイ制御などさまざまな用途に対応可能です。メモリには、QSPI Flash 64MByteとDDR3L SDRAM 512MByteが組み合わされており、高速なデータアクセスが可能。
拡張性の高いインターフェース
この製品の特筆すべき点は、Gigabit Ethernet、USB、microSD、CAN FD、シリアルI/Fなど、多様なインターフェースを装備していることです。加えて、2ポートのPmod™コネクタを搭載しているため、市販のPmodモジュールを利用することで機能を簡単に拡張することができます。PmodはDigilent社が標準化した拡張インターフェースで、様々なセンサーや通信モジュールとの連携が可能です。
産業界での実用性
本製品は、特に教育機関や研究機関においてもその利便性が期待されます。開発に必要な回路図や、信号線が外部コネクタに引き出されているため、スムーズな開発が実現。さらに、長期的なメンテナンスサポートを提供するCIP Linuxカーネルに基づく動作検証済みパッケージが付属しており、安心して使用することができます。このように、RISC-Vアーキテクチャの普及は多様な分野にわたり、ますます広がることが予想されています。
価格と製品情報
新しいボードコンピュータの価格は29,800円(税別32,780円)であり、リリース情報としてはAP-RZFV-0Aが該当します。さらに、AP-RZFV-0A専用のLinux開発キット「LK-RZFV-A01」も同時に発売されており、こちらは19,800円(税別21,780円)で手に入ります。この開発キットには、LinuxがプリインストールされたmicroSDカードやACアダプタ、LANケーブル、USB変換アダプタなどが含まれており、すぐに開発に取り組むことができる便利な製品です。
株式会社アルファプロジェクトの紹介
1986年に設立された株式会社アルファプロジェクトは、組込み機器向けの小型ボードコンピュータの開発や製造、販売を手掛けています。ルネサス製マイクロプロセッサをはじめ、TI社のマイコンやIntel SoCなどを搭載した製品を提供し、IoT機器やロボット、産業機器に幅広く採用されている点が特徴です。今後も、技術革新を通じてさらなる製品の向上に努めていくことでしょう。
詳しい情報や製品詳細については、
公式サイトで確認できます。