革新的省エネ冷却技術の特許取得
株式会社ムロオシステムズ(東京都中央区)は、最新の省エネ型冷却システムに関する特許(特願2021-163740)の取得を発表しました。この技術は、コンテナ型計算力センターに焦点を当てており、水幕蒸発冷却技術を駆使しているのが特徴です。
この新たな冷却システムは、計算力パワーを最大限に引き出しながらエネルギー消費を大幅に削減することが可能です。2022年には日本国内でこの技術の実証試験を行い、成功を収め、その成果を基に国際市場での展開を目指しています。
計算力パワーの重要性
計算力パワー、もしくはハッシュパワーは、1秒間に処理可能なハッシュ計算の能力を指し、ブロックチェーンのトランザクション検証やAIトレーニングにおいて、極めて重要な要素です。しかし、高いハッシュパワーを維持するためには大量のエネルギーと効率的な冷却が求められます。
Muroosystemsが開発した水幕蒸発冷却技術は、このエネルギー消費の課題を解決するための革新技術です。この冷却システムは、従来の水冷式や空調システムと比較しても遥かに高い省エネ性能を誇り、環境負荷を大幅に軽減できます。
主な特長
- - 水幕蒸発冷却技術: 吸気口に設置した保水体から供給される水分が蒸発し、温度を下げる仕組み。
- - 効率的な空気循環: 冷却された空気が機器エリアに供給され、熱気は迅速に排気され安定した環境を維持。
- - 低消費電力・高効率: エネルギー消費を40%以上削減し、サーバーの動作安定性を向上させます。
日本国内での成功
Muroosystemsは、2022年に日本国内の最大手電力会社と連携し、千葉県内において再生可能エネルギーを利用した分散型計算力インフラの概念実証(POC)プロジェクトを行いました。このプロジェクトは大成功を収め、再生可能エネルギーの活用や計算力インフラの効率化を確認しました。
POCプロジェクトの内容
- - 冷却技術: 水幕蒸発冷却システムを導入し、エネルギー効率を40%向上。
- - 電力最適化: 幅広い電圧で安定供給を確保。
- - モジュール型展開: 210台の計算機器を持つモジュール型センターを構築。
この成功は、Muroosystemsが日本市場において持続可能な技術基盤を確立したことを意味します。
国際展開の挑戦
Muroosystemsは、これらの成功を下に、2024年にはエチオピアに現地法人を設立し、100メガワット級の計算力センターの建設を進めています。これは、ブロックチェーンの検証強化やAIトレーニングを支援するための重要なプロジェクトです。再生可能エネルギーを活用し、地域社会への貢献も視野に入れています。
未来への展望
今回の特許取得は、Muroosystemsが計算力インフラにおける省エネ技術のリーディングカンパニーとしての立場を確立した証です。これからも同社は技術革新を続け、データセンター業界に低炭素でスマートな未来を提供します。
会社概要
株式会社ムロオシステムズは、2006年に設立された日本のIT企業で、分散型計算力センターを中心にITソリューションを提供しています。再生可能エネルギーを基盤にした電力開発プロジェクトに注力し、環境技術分野の成長を目指します。
本社所在地:東京都中央区日本橋本町4-15-1 タカコービル4階
代表者:潘 忠信
設立:2006年
URL:
Muroosystems公式サイト
お問い合わせ
本件に関するお問い合わせは、株式会社ムロオシステムズ社長室広報担当へどうぞ。メール:
[email protected]