高輝度蓄光塗料
2021-03-09 09:00:02

災害時を見据えた高輝度蓄光塗料の開発成功!

災害対策に革新をもたらす高輝度蓄光塗料



2011年3月11日、東日本大震災は多くの命を奪いました。この痛ましい出来事を教訓に、岩手県の「高輝度蓄光塗料推進協会(RMPA)」は、屋外で使える新しい蓄光塗料の開発を始めました。この塗料は特に災害時の避難誘導に寄与することを目的としています。

RM蓄光塗料の誕生



従来の蓄光塗料は明るさや耐久性に限界がありましたが、RMPAは2018年から蓄光塗料の改良に取り組み、周辺の企業と協力して新たな技術を確立しました。こうして生まれたのが「RM蓄光塗料」です。この塗料は12時間もの間にわたり発光し、夜間や停電時でも安全に避難を促すことができます。

具体的な施工例としては、2020年12月に大船渡市役所や三陸鉄道の「恋し浜ハートモニュメント」に使用されました。また、2021年1月には山田町役場の「いきいき公園」で避難誘導標識に塗装が施されています。

蓄光性能の確立



RM蓄光塗料は、JIS Z9097に準拠しており、災害発生時の有効な手段として位置づけられています。蓄光能力の試験結果によれば、発光開始から720分経過後も9mcdの輝度が確保されており、はっきりとした視認性を維持しています。これは、文字が読むことができる輝度(10mcd)と比較しても、高い性能を示しています。

さらに、この塗料はコンクリートや舗装道路に直接塗装可能で、災害時の視認性向上に大いに活用されることが期待されています。具体的には、階段や手すり、建物からの避難経路のマーキング、港湾施設の危険箇所など、多岐にわたる応用が可能です。

今後の展開



RMPAは、この蓄光塗料の全国展開を目指しています。塗装会社と連携し、さらに多くの地域での導入を予定しています。特に災害が発生しやすい日本では、減災対策が一層重要視されており、この塗料はその解決策の一つとなることでしょう。

開発者の思い



この開発には、RMPAの事務局長である穴沢靖氏が深く関わっています。特殊アクリル樹脂を使い、高輝度性能をもたらすために試行錯誤を繰り返し、従来技術の限界を乗り越えることに成功しました。環境に配慮した水系塗料としての特性を兼ね備えることで、安全で持続可能な社会への一歩を踏み出しています。

まとめ



高輝度蓄光塗料は、自然災害の多い日本において非常に価値のある技術です。実用化が進むことで、多くの命を守り、安心な社会を築く手助けをすることでしょう。今後の進展に期待が寄せられます。

会社情報

会社名
有限会社東北エヌティエス
住所
岩手県盛岡市三ツ割5-17-23NTSビル2F
電話番号
019-665-2227

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