脱炭素ソリューションピッチ2025で受賞企業決定
2025年12月17日、一般社団法人日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)が主催する「脱炭素ソリューションピッチ2025」が開催されました。このイベントは、JCLPの法人化を記念するものであり、脱炭素の実践を促進しビジネスの起点を創出することを目的としています。参加企業が持つ革新的な脱炭素ソリューションが披露され、需要家企業との新たな協力関係構築が期待されました。
受賞企業一覧
当日は10社のファイナリストがプレゼンテーションを行い、厳正な審査の結果、以下の企業が受賞しました。
- - 脱炭素経営賞:株式会社村田製作所
- - 脱炭素ソリューション賞:eMotion Fleet株式会社
- - 1.5℃インパクト賞:株式会社再生可能エネルギー推進機構
- - 審査員特別賞:SPACECOOL株式会社、株式会社ニッポン放送
審査総評と気候変動の現状
2023年夏、日本各地で41℃を超える暑さが続き、気候変動対策の急務が改めて認識されました。洋上風力事業におけるインフレの影響やメガソーラーの自然環境への影響が懸念される中、脱炭素化に取り組む企業は厳しい状況にあります。そんな中でのソリューションピッチでは、日本の再エネ・省エネの進展を示す各ソリューションが発表されました。
審査員からは「ワクワクする」「逆風が一変した」という声が寄せられるほど、すべての提案が意義深く、多彩で魅力的でした。スムーズに審査が進まなかったことからも、その難しさが伺えます。
受賞企業の取り組み
脱炭素経営賞 - 株式会社村田製作所
発表者:事業インキュベーションセンター マネージャースペシャリスト堤 正臣
村田製作所は、再生可能エネルギーの有効活用を実現する統合型ソフトウェア「efinnos」を開発しました。このシステムは、独自の制御ライブラリとAI技術を駆使して発電電力を最適化し、コスト削減とCO₂排出量の低減に寄与しています。
脱炭素ソリューション賞 - eMotion Fleet株式会社
発表者:代表取締役社長白木秀司
eMotion Fleetは、商用EVの導入から運用を一貫して支援するサービスを提供しています。特に、顧客のニーズに応じてEV導入支援、管理システムの提供などを行い、企業の脱炭素化を促進しています。
1.5℃インパクト賞 - 株式会社再生可能エネルギー推進機構
発表者:代表取締役社長三宅 成也
REPOは、オフグリッド方式を通じて自律的な再エネ導入スキームを提供し、高コストの常識を覆す新たな手法を模索しています。家庭や公共施設での導入に向けて邁進していることが評価されました。
審査員特別賞 - SPACECOOL株式会社
発表者:取締役SCO宝珠山卓志
SPACECOOLの素材は、熱を宇宙に逃がす革新的な特性を持ち、温暖化への適応策やエネルギー効率化に貢献します。そのユニークな特性が高く評価されました。
審査員特別賞 - 株式会社ニッポン放送
発表者:コンテンツプランニング局アナウンス室 箱崎みどり
「いま、地球がアツい!」というラジオ番組を通じて、視聴者に温暖化の現実を伝える取り組みが評価されました。温暖化への気づきを広める新しい形の番組作りが注目されています。
総括
今回の「脱炭素ソリューションピッチ2025」は、脱炭素化に向けた各企業の革新的な取り組みが確認できる貴重な機会となりました。未来を見据えたビジネスの形を創出し、持続可能な社会への第一歩を踏み出している企業が登壇したことに、非常に意義があると言えるでしょう。