鳥取県とヨルダン館、砂のテーマで友好を深める
2025年4月、鳥取県は大阪・関西万博において、関西パビリオン内に「鳥取県ゾーン」を設置します。このゾーンでは、県の観光資源である「鳥取砂丘」をテーマにした展示が行われ、多くの来場者を引き寄せることを目指しています。この展示の中心とも言えるのは、「鳥取無限砂丘」。ここでは実際に10トンの鳥取砂丘の砂を使用し、まるで砂丘を歩いているような体験が提供されます。虫眼鏡型のデバイスを使用することで、砂の上を歩きながら、鳥取県の特産物や観光地が現れ、来場者はまるで鳥取の自然と文化の中に没入したかのような感覚を味わうことができます。
ヨルダン館との連携
この展示の多くの話題を呼び起こしたのは、ヨルダン館との協力関係が築かれたことです。SNSで同じく「砂」をテーマにした展示が注目を集め、両館が共に「サンド・アライアンス」を結成することで、相互の展示を盛り上げる試みが始まりました。2025年4月23日、鳥取県の平井知事とヨルダン館のシファ政府代表代行との間で調印式が行われ、この歴史的な協定が締結されました。
調印式では、平井知事が「砂で繋がることができた」と喜びを語り、ヨルダン館の代表もこの新たな友好関係の構築に感謝の意を示しました。双方のブースには地域間の友好の証として、砂やマスコットキャラクターが展示される予定で、来場者たちにも新しい文化的交流の場を提供します。
両展示の魅力
鳥取県ゾーンの展示内容は多岐にわたります。「まんが王国とっとり」や、県が誇る豊かな食文化、そして自然の魅力を紹介するコーナーが設けられており、訪問者は鳥取の魅力を体験することができます。特に「鳥取無限砂丘」では、プロジェクションマッピングによって、鳥取の自然や文化が映し出され、まるでその中にいるような臨場感を得られます。
対するヨルダン館では、「時を紡ぐ」というテーマのもと、多くの日本人アーティストと共に新たな中東の展望を提供しています。中でも22トンの砂で設営された360度のシアタールームは、実際の砂漠を体験できるユニークな空間として、来場者を魅了します。また、こちらでは死海に由来する特別なスパエリアも設置されており、異国情緒溢れる体験が待っています。
未来への期待
今後、鳥取県とヨルダン館は「サンド・アライアンス」を通じて、この特異な文化交流をさらに発展させる意向を示しています。両地域が異なる砂の魅力を発揮し合い、来場者にとって忘れられない体験を創出することになるでしょう。万博という大舞台で、新たな国際的友好関係が築かれていく様子は、多くの人々の心に深い印象を残すはずです。
鳥取県は、万博の開幕を機に、友好の証として「サンド・アライアンス」を未来への架け橋とすることを誓いました。そして、この新たな試みは、国境を超えて共により良い未来を築く希望の象徴となることでしょう。