負熱膨張材料BNFO、温度域ラインナップを拡充!精密樹脂部品などへの応用期待
日本材料技研株式会社は、負熱膨張材料BNFOの温度域ラインナップを拡充したと発表しました。BNFOは、熱を加えると収縮する特殊な性質を持つ材料です。従来は、常温付近と90℃付近でのみ対応可能でしたが、今回の開発により0℃から150℃の任意の温度域での熱膨張制御が可能となりました。
BNFOは、東京工業大学の東正樹教授らの発明によるもので、日本材料技研は同大学およびKISTECと共同研究契約を結び、工業的製造プロセスの開発に取り組んでいます。2022年度からは、経済産業省による助成事業「令和4年度成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)」に採択され、スケールアップや用途開発を進めてきました。今回のラインナップ拡充はその成果の一部です。
従来の熱膨張材料とは異なる画期的な技術
多くの材料は熱を加えると膨張しますが、BNFOは逆に収縮するという特徴を持っています。この特性は、精密機器や電子部品など、温度変化による寸法変化が問題となる場面で有効です。従来の熱膨張材料では、温度変化による膨張や収縮を抑制することが困難でしたが、BNFOは熱膨張を制御することで、これらの問題を解決できる可能性を秘めています。
精密樹脂部品や導電性ペーストなど幅広い用途への展開
BNFOは、精密樹脂部品や導電性ペースト、接着剤など、幅広い用途での活用が期待されています。特に、温度変化が問題となる電子機器や精密機械分野において、その高い性能が注目されています。
今後の展望
日本材料技研は、今後、BNFOのさらなる開発を進め、より高性能で多様な用途に対応可能な材料の開発を目指しています。また、顧客との共同研究や技術開発を進めることで、社会に貢献できる製品の開発に取り組んでいくとしています。
BNFOに関する問い合わせ
BNFOに関する問い合わせは、日本材料技研株式会社のホームページのお問い合わせフォームよりご連絡ください。