有機JAS認証取得から10年の歩み
岐阜県中津川市に本社を置く株式会社サラダコスモは、設立以来「体にいいものをお届けしたい」という理念のもと、オーガニック食品に力を入れてきました。特に2016年には、日本初の有機JAS認証を取得した有機緑豆もやしと有機大豆もやしが誕生し、これにより同社の挑戦は新たなステージへと移行しました。10年を迎えた今、果たしてもやしの価値とその普及への取り組みとはどのようなものでしょうか。
サラダコスモの原点
サラダコスモの起源は1973年にさかのぼります。当時、もやしは漂白されていることが一般的でしたが、代表取締役の中田智洋氏はこれに疑問を抱き、無添加無漂白のもやしを開発することを決意しました。この思いが、今のサラダコスモを作り上げたのです。
漂白剤の使用は現在は禁止されていますが、彼の考え方は当初から正当性を持っていました。無添加無漂白のもやしの開発が進む中で、安全・安心に対する需要が高まり、さらなる進化が求められるようになりました。
オーガニック種子の導入
特に注目すべきは、もやしを育てる原料となる種子のオーガニック化です。サラダコスモは、中国北部の内モンゴルにおいて有機栽培の緑豆を導入しました。1999年からは、この有機緑豆を使ったもやしを市場に出していましたが、日本国内の制度の整備が進まず、正式に「有機栽培もやし」と名乗ることはできませんでした。
有機JAS規格の制定
2000年に有機JAS規格が制定され、農産物の表示が適正化される中で、もやしなどのスプラウト類は当初、規格の対象外でした。しかし、2016年の規格改訂により、ついにスプラウト類も規格の対象に。このタイミングでサラダコスモは認証取得に踏み切り、正真正銘の有機JAS認証を持つもやしの誕生に至ったのです。これにより、無添加無漂白のこだわりに加え、オーガニックの価値が加わりました。
市場の可能性と消費者の意識
今後、有機食品市場は拡大が見込まれていますが、それでもやはり「高価格」というイメージが立ちはだかります。調査では、80%以上の人々が有機食品は価格が高いと認識しています。しかし、もやしは比較的安価で入手しやすい商品です。この特性を活かし、消費者が有機食品に触れるきっかけを作ることが重要です。
サラダコスモは、より身近に感じてもらえるよう、パッケージデザインにも工夫を凝らしています。2022年には、ナチュラルなデザインに変更し、有機栽培もやしの魅力を引き立てました。
自社農場の開発
さらに、サラダコスモはアルゼンチンに自社の農場を持ち、原料種子の有機栽培に挑戦しています。これにより、独自のオーガニックもやしが実現に近づいています。今後は、スプラウト分野だけでなく、すべての製品を自社で育てた種子から生産することを目指しています。
結び
株式会社サラダコスモは、「有機食品を身近に」という理念のもと、これからも新たな挑戦を続けていくでしょう。消費者にとって、オーガニックな選択肢が日常の一部となることが、彼らの目指す未来です。今後の歩みから目が離せません。