中央アルプス檜尾避難小屋改修プロジェクト
長野県駒ヶ根市では、2021年4月1日から「中央アルプス檜尾避難小屋改修プロジェクト」に関連するガバメントクラウドファンディングの受付を開始します。このプロジェクトは、無人で運営されている現行の避難小屋を改修し、有能な管理人を常駐させることを目指しています。これにより、登山者の安全を確保すると同時に、自然環境保全の取り組みも強化します。
プロジェクトの特徴
1. 檜尾避難小屋の増改築
現在の避難小屋は最大10名が利用できるスペースでしたが、改修後は約40名が収容可能となります。新設される管理人室では、夏から秋のハイシーズンには管理人が常駐し、訪れる登山者を温かく迎え入れ、安全な登山環境を提供いたします。
2. 新しいテント場の設置
登山ニーズの多様化に応えるべく、檜尾岳の直下に新たに幕営地を設置します。ここでは、20張ほどのテントが設営できるスペースが確保されるため、違法なテント泊の抑制や、自然環境の保全にも寄与します。
3. 緊急ヘリポートの設置
万が一の遭難事故発生時に備え、この幕営地は山岳救助隊の派遣や要救助者の搬送を行うための緊急用ヘリポートとしても利用されます。
背景と意義
2020年3月に中央アルプスが国定公園に指定されたことで、さらに多くの登山者が訪れるようになりました。駒ヶ岳ロープウェイや千畳敷カール、そして日本百名山の一つである空木岳など、周辺には多くの魅力があります。特に檜尾岳はその美しい景色と豊かな自然環境から、登山愛好家の間で非常に人気です。しかし、現在の縦走路には無人の避難小屋一つしかありませんでした。そこで、このプロジェクトは檜尾避難小屋を改修し、訪れる方々に安心感を与えつつ、自然環境を守ることを目的としています。
詳細なプロジェクト計画
- - 募集期間: 2021年4月1日(水)から6月30日(水)の90日間
- - 目標金額: 300万円
- - 寄附方法: ふるさと納税制度を用いた専用ページから寄附が可能です。
具体的な改修工事は2021年初夏から秋にかけて行われる予定で、有人化は2022年7月から始まります。
返礼品について
駒ヶ根市内の高校や企業と連携し、様々な返礼品を用意しています。例えば、駒ヶ根工業高校の生徒が制作するオリジナルプレートや、宿泊券、さらには地ビールやウイスキーなど、地域の魅力を伝える品々が揃います。
市長のメッセージ
駒ヶ根市の市長、伊藤祐三氏は「このプロジェクトが終わった後、多くの方に中央アルプスの美しさを体感してもらいたい」と述べています。コロナ後の新たな登山スタイルを楽しむため、このプロジェクトへの協力を呼びかけています。
連携企業
今回のプロジェクトは登山アプリ「YAMAP」とのコラボレーションも行っています。YAMAPは、登山者が安全な登山を楽しむための情報提供を行う大手プラットフォームで、この取り組みから登山ファンとの交流が生まれることが期待されています。
今回のプロジェクトは、登山者に優しい体験を提供するとともに、美しい自然環境を後世に残していくことを目指しています。