泉大津市のこどもたち、フルーツの町で農業体験に挑む
和歌山県かつらぎ町は、「フルーツの町」として知られ、温暖な気候を利用した果物の栽培が盛んな地域です。泉大津市では、市民の健康増進や食料危機への備えを目的に、かつらぎ町と農業連携協定を結びました。今年の秋、泉大津市の学校給食でもかつらぎ町産のみかんが提供されることから、より密接な連携が進められています。
この連携の一環として、泉大津市の子どもたちはかつらぎ町を訪れ、地元の農家から「食」について学ぶ「こども特派員」事業に参加しました。この活動は、地域間の交流を通じて子どもたちの健全な育成を目的としており、自ら市の魅力を発信する機会を創出しています。募集定員を大幅に超える72組の申込みがありました。
みかん収穫体験の実施
訪問先のかつらぎ町では、子どもたちが実際にみかん農園を訪れ、選定された農家でみかんの収穫を行いました。普段口にしている果物がどのように育っているのか、自分の目で確かめて、そして直接農家の方にインタビューを行うことで、食に対する理解を深める良い機会となりました。
ランダムに選ばれた子どもたちは、みかんを収穫する楽しさを体感。そして、農家の方から育て方や収穫のタイミングの話を直接聞くことにより、食への考え方に変化が生まれたようです。収穫体験の後には、その場で食べたみかんの味に喜びの声が上がり、良い思い出となったことでしょう。
木工体験も新しい魅力
また、かつらぎ町は北に和泉山脈、南に紀伊山地を抱える自然豊かな地域です。子どもたちは、地元の木工職人の指導の元、MYお箸づくりに挑戦しました。この木工体験では、自分が使うための箸を作ることで、ものづくりの楽しさや木材の重要性について学ぶことができました。木育や森林環境教育も推進しているかつらぎ町だからこそ可能な貴重な経験です。
食や環境への理解を深める意義
泉大津市は農地面積が限られており、子どもたちが自然や農業に触れる機会が少ない状況にあります。そのため、地域との交流を通じて子どもたちに自然の大切さや地域文化についての学びを深めてほしいと願っています。
これらの経験を通じて、子どもたちは「食」や「環境」、「地域文化」に対する五感を使った学びを得ることができ、心豊かな成長を期待されています。
まとめ
泉大津市と和歌山県かつらぎ町の取り組みは、単なる農業体験に留まらず、地域文化や環境に対する意識を育む重要なプロジェクトです。今後も子どもたちが豊かな経験を重ね、地域を支える市民として成長することが期待されています。
何よりも、こうした体験が多くの子どもたちに広がっていくことが、未来のために必要不可欠な一歩なのです。