プレキャストコンクリート製品のJISマーク表示制度が改正されました
一般財団法人日本規格協会(JSA)は、2026年1月20日より、プレキャストコンクリート製品の新しい分野別認証指針を施行しました。これは、日本産業規格(JIS)に基づく重要な規格で、具体的にはJIS Q 1012として位置づけられています。この規格は、道路の側溝や積ブロック、橋げたなど、さまざまなコンクリート製品がJISに適合しているかどうかを判断するための指針です。
JISマーク表示制度の重要性
この認証制度は、土木建築業界において欠かせない役割を果たし、これまでに1500以上の認証が取得されています。公共事業や各種発注において、このJISマークの信頼性は非常に高く、多くの企業が日々活用しています。今回の改正は、建設業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展と厳格な原材料管理に則り、手続きのデジタル化や合理化を目的としています。
改正の背景と目的
新しいJIS Q 1012は、審査基準や手続きが明確化されており、デジタルデータを活用して運用の効率化を図ります。同時に、レディーミクストコンクリートに関する関連規格の改正とも整合させ、より実態に即したものになりました。具体的には、以下の主な改正ポイントが盛り込まれています。
1. デジタルデータの導入
従来の書面による書類提出が求められていた部分が、デジタルデータでの提出が認められるようになります。これにより、事務手続きの効率化が図られます。
2. 資材の受入検査の省略
JISマークが表示された材料を使用する場合、品質試験を省略し、外観及びJISマークの確認だけで受け入れが可能となります。これにより、受入れ時の手間が大幅に減少します。
3. 認証手続きの合理化
特注品であるⅡ類製品の認証手続きも合理化され、少ない労力での取得が可能になります。また、標準化が進んでいるⅡ類製品の認証に関しても手続きが簡素化されます。
4. 型式検査データの保管推奨
製品の安全性を証明する型式検査データを保管することが推奨され、将来的にはこのデータの保管が義務化される可能性もあります。
5. 塩化物量管理の適正化
海砂の塩分がコンクリート内の鉄筋を腐食させる問題に対処するため、塩化物量の具体的な数値(0.04%以上)を定義しました。これにより、管理がより一層徹底されることが期待されます。
期待される効果
これらの改正により、JISマーク品質の向上と信頼性の強化が見込まれます。特にデジタル技術の採用や検査効率の向上は、人手不足が課題となっているコンクリート製品製造業にとって生産性向上につながると考えられます。
説明会の開催
改正の内容は、JIS Q 1012改正原案作成委員会による説明会で詳しく解説される予定です。実務者向けに、デジタルデータ活用の方法や品質管理の向上のための貴重な情報が提供されます。この説明会は、2026年2月17日から3月13日までの期間にオンデマンドで配信される予定です。
この新しいJIS指針が、プレキャストコンクリート製品の安全性と市場競争力の向上に寄与することを期待しています。