富山県の新たな農業求人サービス『富山あぐりマッチボックス』始動へ
富山県が進める農業専門の求人サービス『富山あぐりマッチボックス』の実証実験が、2024年11月1日(金)から開始されることが発表されました。このプラットフォームは、株式会社Matchbox Technologiesが構築・運用をサポートし、従業員・パートタイマー・アルバイトといった多様な働き方を促進することを目的としています。
農業の担い手確保を目的にした実証実験
『富山あぐりマッチボックス』は、富山県が実施するプロジェクト「Digi-PoC TOYAMA」に基づいており、農業の担い手を確保するための取り組みとして採択されました。現在、富山県の農業は米が主要な作物であり、農業産出額の65%を占めていますが、近年は従事者の高齢化や人手不足など、解決すべき課題が山積しています。
新規就農者は年間70名程度と少なく、魅力的な職業として農業を発信し、就農希望者を確保する必要があります。この新たな求人サービスは、柔軟な働き方を提供し、短期間から農業に携わる機会を創出することで、その目的を達成しようとしています。
柔軟な働き方を実現
『富山あぐりマッチボックス』では、農業勤務の求人が1日や数時間単位で登録され、全国から手軽に閲覧・応募できる仕組みが整えられます。このプラットフォームを利用することで、求職者は短期間の雇用に気軽に参加でき、働き手の心理的なハードルを下げることが期待されています。さらに、事業者と働き手のマッチングによって、長期的な雇用につながることも狙っています。
また、雇用就農に加え、事業者と働き手が友好関係を築く「友だち登録」を活用することで、限定的な求人に応募することも可能です。この仕組みは、短期的でありながらも、事業者との長期的なつながりを築くことを目的としています。
事業者向けの説明会も実施
『富山あぐりマッチボックス』の利用を希望する農業事業者向けに、説明会が2024年10月15日から18日にかけて開催されます。説明会では、事業者登録や求人作成のサポートが行われ、具体的な運用方法について学ぶことができます。参加は無料で、電話やQRコードからの申し込みが可能です。
地域課題の解決に向けて
この新たなサービスは、単なる求人プラットフォームに留まらず、農業の未来を支えるための重要な一歩となります。富山県は、農業経営の多角化や法人化を進める中で、農業従事者の確保が急務とされています。『富山あぐりマッチボックス』がその一助となることが期待されます。
農業専門求人サービスの開始により、富山県の農業の持続的な発展や、地域の活性化に寄与することを願っています。今回の取り組みが、若い世代に農業の魅力を伝えるきっかけとなり、さらなる担い手の育成につながることを期待しています。