2024年の正社員初年度年収と求人動向
株式会社マイナビが運営する『マイナビ転職』は、2024年の正社員に関する情報を調査し、平均初年度年収や求人件数について詳細なレポートを発表しました。このデータは、総合転職情報サイトにおける求人の動向や応募状況をもとにしており、特に注目される年収トレンドを明らかにしています。
平均初年度年収の推移
2024年の正社員の平均初年度年収は468.0万円で、前年に比べて11.4万円増加したことが分かっています。これは、2018年の調査開始以来で最高の水準となっています。未経験者向けの求人は434.1万円で前年比7.3万円増、経験者向け求人は534.4万円と、前年より16.1万円の増加を記録しました。このことからもわかるように、経験者の需要が高まってきていることが背景にあります。
業種別平均初年度年収
業種別に見ると、最も高い平均初年度年収を得ているのは「IT・通信・インターネット」で544.5万円です。これは、5位の「メーカー」の461.2万円と比べ、80万円以上の差が生じています。また、金融・保険やコンサルティングといった業種も好調で、それぞれ539.2万円、511.9万円の年収を記録しています。全体的に、特にIT業界が急成長している状況が伺えます。
職種別平均初年度年収
職種別では、「ITエンジニア」が570.6万円と最も高く、企業はそのスキルを評価しています。企業のデジタルトランスフォーメーションが進む中で、IT関連職の需要は相変わらず高く、賃金も高水準に設定されています。同様に、営業職も478.9万円と5年連続で増加しています。このように、企業が労働者に求める能力が進化していることが示されています。
求人件数と応募数のトレンド
2024年の求人件数は、コロナ前の2019年平均の174.6%に達するなど、前年よりも27.2%増加しました。また、未経験者求人が65.8%、経験者求人が34.2%というデータから、企業が即戦力となる経験者を求めていることも明らかです。IT・通信分野では高い求人倍率が続いており、特に需要が急増しています。
今後の展望
調査担当者によれば、2024年の初年度年収・求人件数の両方が増加傾向にあり、企業は今後も中途採用を強化していく見込みです。また、賃金上昇と求人増加の中で、今後の生活環境の変化にも注視する必要があるとされています。特にIT業界においては、急激に変化する技術と市場ニーズに対処するため、企業はさらなる人材確保に努めるでしょう。
まとめ
マイナビの2024年総評は、正社員に関する雇用動向の重要な指標となっており、今後の転職市場の動向についても注目が集まります。初年度年収も求人件数も上昇を続けており、求職者にとっては良い環境が整いつつあると言えるでしょう。引き続き、マイナビのリサーチをもとに、今後の求人動向に目を光らせていく必要があります。