雪室技術の革新
2025-12-03 10:27:21

新潟南魚沼が生んだ雪室技術で食文化を革新する

新潟南魚沼の雪室テクノロジーが切り開く新たな食文化



2025年11月、新潟県南魚沼市に新たに設立された「アイスライス株式会社」の誕生は、地域の自然資源を活用した持続可能な食材保存技術の革新を予感させる。このスタートアップは、南魚沼の豊富な雪を利用し、電力なしで食材を保存・熟成できるコンテナ型雪室の開発を進めている。

雪を資源として活かす



この地域は日本でも有数の豪雪地帯。長年、雪は厄介者と見なされてきたが、アイスライスではこれを最大の資源と捉えている。特に、雪室とは冬の雪を利用した「天然の冷蔵庫」である。これをコンテナ型にモジュール化することで、複数のメリットが生まれる。

最も注目すべきは、電力を全く使用せずに稼働することで、CO₂の排出をゼロにする点だ。このコンテナ型雪室は設置場所を選ばずに移動可能で、個別の食材管理が可能なため食品の汚染を防ぐことができる。また、国内外への展開や輸送も容易で、食品事業のグローバル化を支える重要な技術として期待されている。

創業に込められた思い



代表の原澤太一氏は、200年以上の歴史を持つ米農家「庄治郎商会」の七代目であり、地域資源の循環に対するこだわりが強い。共同創業者の髙瀬章充氏は、地域とテクノロジーをつなげる事業開発のエキスパートで、二人は3年前に出会う。地域の未来とローカル産業の可能性に共鳴し、交流を通じて新たなビジョンを持つに至った。

彼らは2024年に、薪ストーブを設置したコワーキングスペース「MAKINO-BA」を開設し、さらに「雪国から新産業を創出する」という共通の目標がこの新会社の設立につながった。

商品開発と今後の展開



アイスライスでは、2025年春から雪室で熟成させた食材の販売がスタートする。具体的には、雪室冷温熟成米や雪室コーヒーなど、他の冷温熟成食材がラインナップに加わる予定だ。また、コンテナ型雪室の貸し出し事業や導入支援も計画しており、近い将来にはこの技術を海外に展開する意向も示している。

会社情報と今後の挑戦



「アイスライス株式会社」は、令和5年11月13日に設立された新興企業で、雪を利用した保存技術の発展を目指している。今後、雪国特有の自然エネルギーを最大限に活かし、世界中に新たな食文化を広める所存だ。

新潟南魚沼から始まるこの挑戦は、地域の発展に寄与するだけでなく、持続可能な社会を築くための重要な一歩となるだろう。私たちは、この新しい波に期待し、積極的に応援していきたい。アイスライスが見せる未来へのビジョンに、今後も注目が必要だ。


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会社情報

会社名
アイスライス株式会社
住所
新潟県南魚沼市六日町140MAKINO-BA内
電話番号
090-8807-7569

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