一関工業高等専門学校とTDCソフトの連携
TDCソフト株式会社が一関工業高等専門学校(以下、一関高専)と協力し、UXデザインに関する教育を実施しています。本年度より、一関高専の専攻科コース内に新たに導入された「シビックテック特論」では、地域に根ざした課題解決を目指す授業が展開されています。この授業では、TDCソフトが開発したUXデザインスターターキットを基に、学生たちは地域社会に貢献するための具体的なソリューションを考え、実践する機会を得ています。
授業の目的と内容
この授業の主な目標は、学生がUXデザインの手法を学びながら地域問題を解決する力を身につけることです。学生たちは、アーバンデータチャレンジに向けて地域課題を見つけ出し、その解決策を提案することを目指しています。授業は実践形式で進められ、地域住民へのインタビュー調査などを通じて生のデータを収集し、分析するプロセスが共有されています。これにより、学生たちは地域の実情を把握し、UXデザインの観点から具体的なプロダクトやサービスのアイデアを練り上げることが期待されています。
TDCソフトの理念
TDCソフトのCX&UXデザイン推進部は、「すべての人にとってデザインを次のあたりまえに」とのミッションの下、誰もがデザイン思考を用いて潜在ニーズを発見し、他者を喜ばせることができる社会の実現を目指しています。これまでにもさまざまな教育機関との連携を図り、小学生から大学生までの幅広い世代の学生にUXデザインスターターキットを用いた授業を展開してきました。今回の一関高専との取り組みもその一環として位置づけられています。
学生への影響
一関高専の専攻科長である千田栄幸教授は、この連携の成果について触れています。「TDCソフト様との連携によるUXデザイン教育は、学生にとって非常に貴重な学びの機会です。彼らはUXデザインの基礎を学ぶ中で、ユーザー視点での問題解決の重要性を深く理解しています。特に、ペルソナ設定やユーザーインタビューを行うことで、潜在的なニーズを捉える手法を学べたことは大きな成果です」と述べています。このように、学生たちは実際のデザインプロセスに触れる中で創造性と問題解決能力を高めています。
今後の展望
TDCソフトは、今後もさまざまな教育機関との協働を通じて、学生たちの創造力と問題解決能力の育成を支援していく方針です。また、一関高専との連携を継続し、地域社会に貢献できる人材の育成に引き続き尽力していくとしており、その活動は地域の活性化にも繋がることが期待されています。
一関高専とTDCソフトの役割
一関工業高等専門学校は、技術者育成のための国立高等専門学校として知られ、これまで多くの優秀な人材を輩出しています。学業と実社会が連携する中で、学生たちは地域課題の解決へと向かう重要な役割を担っています。そして、 TDCソフトはその支援を通じて、デジタル技術を活用した地域社会の発展に寄与しています。
これからも、双方の協力のもと新たな教育のカタチが生まれ、地域社会に新しい風をもたらしていくことでしょう。