PEO実証実験開始
2024-07-25 18:13:54

大阪なんばエリアでPEO(共同雇用)実証実験がスタート

大阪なんばで始まるPEO(共同雇用)の実証実験



飲食業界が抱える深刻な人手不足問題に対処する新しい取り組みが、大阪なんばエリアでスタートしました。クックビズ株式会社は、一般社団法人大阪外食産業協会(ORA)と共同で、9月2日から2ヶ月間にわたり、PEO(共同雇用)の実証実験を実施します。このプロジェクトは、2025年の大阪・関西万博に向けて、外食産業の人手不足を緩和することを目的としています。

PEO(共同雇用)とは?


PEO(Professional Employer Organization)は、特にアメリカで普及している雇用のアウトソーシング手法です。これにより、企業は人件費を変動費として活用でき、また経験豊富な人材を持ち続けることが可能になります。しかし、日本では現行の労働法において、この形態は認められておらず、労働者派遣法の改正が急務とされています。

ORAの役割


大阪の外食産業を支援するために1981年に設立されたORAは、会員社数が532社に及ぶ団体です。多様化する消費者ニーズに応えるため、セミナーやイベントを通じて飲食業界の発展に寄与しています。2025年には、大阪・関西万博で「宴~UTAGE~」というORAの外食パビリオンが展開されることも決まっています。

実証実験の概要


大阪なんばエリアでは、ORAの正会員企業が運営する店舗が多く、流動的な人材配置が実施されやすい環境です。実証実験に参加する飲食企業は5社、対象となる店舗数は10店舗で、約100名のスタッフが流動可能と見込まれています。期間中はアルバイトスタッフの募集も行われ、参加を希望する人は専用サイトから応募できます。

効率的な人材管理


実証実験では、クックビズが提供するシフト管理アプリ「CAST」を活用し、ORA会員飲食店同士のスタッフマッチングが行われます。それでも人員が足りない場合は、クックビズが保有する人材データベースから適切な人材を探し出し、キャスティングを行います。

目指す未来


コロナ禍で飲食業界に従事する人は大幅に減少し、現在約390万人にまで落ち込んでいます。さらに2023年には、飲食業界の人手不足率が80%を超え、多くの企業が採用に苦労しています。このPEOの実証実験によって、人材の流動化が進み、業界の再活性化に期待が寄せられています。

クックビズとORAは、実証実験の結果を基に、企業間での人材流動の課題を洗い出し、法的な枠組みを作り上げることを目指しています。この新たな雇用の形が日本に定着すれば、飲食店は本来の業務に集中できる環境が整い、さらなる福利厚生の充実や正社員化の促進が見込まれます。

将来的には、日本におけるPEOが普及し、飲食業界の人手不足解消と経営の効率化が進むことが期待されています。

会社情報

会社名
クックビズ
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