地域課題に挑む新たな拠点「くまもとアグロキャンバス」始動！

地域課題解決に向けた新たな取り組み

地域の課題解決や持続可能なコミュニティ形成を目指す「くまもとアグロキャンバス」が、熊本県天草市で本格的な活動を開始しました。運営主体であるリデザインドジェーピー合同会社と、農業体験を提供する「天草農工房ふぁお」が中心となり、地域活性化を推進します。

アグロキャンバスの誕生背景

天草地域は、他の地方と同様に農業従事者の高齢化や後継者不足といった問題に直面しています。こうした状況を受けて、東京から移住した筒井洋充氏は、地域資源を活かしながら天草の魅力を再発見することを目指しています。彼は2016年にみかん山を受け継ぎ、様々な活動を通じて都市と地方をつなぐ関係人口の創出を図ってきました。

「くまもとアグロキャンバス」は、これまでの取り組みをさらに深化させ、地域課題に取り組む新たな場を提供します。ここでは、地域内外の多様な人々が「共創」の意識を持って活動できるよう努めています。

具体的な活動内容

「くまもとアグロキャンバス」での活動は多岐にわたります。特に、農業経験を通じて参加者が自然とのつながりを感じられる機会を提供しています。たとえば、デコポンの栽培体験や収穫体験は、単なる作業ではなく、農業のリアルを学ぶ重要なプロセスです。このようにして参加者たちは、食への理解を深めつつ、農地の保全意識を高めることができます。

さらに、天草の地域資源を最大限に活かしたプログラムも展開。採れたての牡蠣の養殖見学や地元食材を使ったBBQなど、地元の自然や食文化を体験することが可能です。地域住民との交流を通じて、新たな人間関係も育まれます。

参加者主体の自由な運営

「くまもとアグロキャンバス」では、参加者が主体となってイベントや活動を企画できます。これは、メンバーのアイデアやスキルを活かすことで地域活性化につながることを狙いとしています。この自由な運営スタイルによって、地域資源を探し出し、それを活用するといった新しい価値創造が生まれると期待されています。

ターゲットとなる参加者

この新たなプロジェクトは、農業体験や地域活性に興味を持つ多様な層を対象にしています。具体的には、地域づくりに関心を持つ人々、都市部からの移住を考える方、地域貢献を希望する方、さらには自然体験や食育の機会を提供したい教育関係者や保護者、さらには日本文化に触れたい外国人など、広範囲にわたる参加者を受け入れています。

未来への展望

園主の筒井氏は、「子どもたちの笑い声が響くまち」というビジョンを掲げ、多くの人が参加することで天草の未来をともに描くことを重要視しています。地域に新しい風を吹き込むことが、持続可能な発展を助ける鍵だと信じています。

「くまもとアグロキャンバス」は、地域の課題に対して参加者とともに取り組む“キャンバス”のような存在として、誰もが未来を描くことができる場を提供することを目指しています。その活動が、天草をはじめとする日本の地方が抱える課題に対する一つの解決策となることを期待しています。