自然の素材で楽しむカゴ編み体験
岩手県立高田松原津波復興祈念公園では、2023年12月14日(土)に市民協働による「葛でカゴ編み」講座が開催されます。この取り組みは、ただのものづくりではなく、地域の人々が共に考え、作り上げ、楽しむ「みんなの花壇」づくりの冬のイベントとして注目されています。
イベントの詳細
開催日時は12月14日、時間は午前10時から午後12時30分までです。場所は岩手県立高田松原津波復興祈念公園管理事務所。事前申し込みが必要で、定員は先着20名。参加費は無料で、持ち物としてハサミや必要に応じてお弁当を持参してください。
講師には、「高田松原を守る会」の小山芳弘氏が招かれ、他のNPO法人や協力団体と共にこのイベントを盛り上げます。申し込みは電話(0192-22-8560)で、締切は12月11日です。
自然素材を生かしたものづくり
講座では、公園の古川沼周辺で採取した葛のつるを使用してカゴ作りに挑戦します。講師の小山氏は、クズの生態や高田松原での取り組みについての説明を交えながら、参加者が自分の好きな形や大きさのカゴを編む手助けを行います。また、希望者には、お昼を挟んで完成までサポートが行われます。自然の素材を使ったものづくりは、参加者に創造性を引き出し、楽しい体験となるでしょう。
クズの意外な歴史と活用法
クズ(マメ科)は日本の山野で広く見られるつる性の多年草です。一見雑草のように思われる存在ですが、古くは万葉集に詠まれ、根は漢方薬や葛粉として広く利用されてきました。また、つるの繊維からは葛布が織られ、多くの用途があります。
高田松原では、植栽された松がクズに覆われ、枯れてしまうという問題も抱えていますが、イベントを通じてクズの新たな活用法を参加者に学んでもらい、環境への理解を深める意義もあります。
高田松原津波復興祈念公園の理念
この公園は、東日本大震災の犠牲者を追悼し、震災の経験と教訓を皆で共有し、地域が賑わいを取り戻すことを基本理念としています。イベントを通じて地域の絆を深め、自然の素材を用いたものづくりの楽しさを再発見できる機会となるでしょう。
参加者には、ただの体験だけでなく、地域の文化や自然に対する理解を深める素晴らしい機会が待っています。この機会にぜひ、葛でカゴ編み体験に参加してみてはいかがでしょうか。