中小企業経営者が選ぶビジネスカードの実態
最近、中小企業経営者や個人事業主を対象としたビジネスカードに関するアンケートが実施されました。この調査は、株式会社サウスエージェンシーが運営するSA請求書カード払いが行ったもので、全体で200名が参加しました。この結果、法人カードの選定基準や利用状況を明らかにする貴重なデータが得られました。
ビジネスカード人気ランキング
調査の結果、事業用クレジットカードの利用状況がランキング形式で示されています。特に人気のあるカードは以下の通りです:
1.
楽天ビジネスカード: 年会費無料や高いポイント還元率から12.0%が利用中。
2.
三井住友カード ビジネスオーナーズ: 8.5%の支持。
3.
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドカード: 7.5%の支持。
4.
JCBビジネスカード: 7.0%。
5.
JCB一般法人カード: 7.0%。
これを見ると、楽天ビジネスカードがいかに多くの事業者に支持されているかがわかります。特に、年会費を無料とし、高いポイント還元率を持つことは中小企業や個人事業主にとって非常に大きな魅力と言えます。
利用目的は経費精算が主
利用目的に関するデータも興味深い結果を示しています。接待費や会食費が18.9%、出張関連費が17.9%の割合を占めています。これは、経営者や営業担当者の日常業務に直結しているため、効率化が求められています。
さらに、インターネットサービスの決済も15.2%を占め、クラウドサービスやEC取引が増加していることがうかがえます。法人カードが単なる決済手段でなく、資金管理や経営効率化のツールとして重要な役割を果たしていることが見えてきます。
カード選びの理由
利用者がカードを選んだ理由としては、「年会費が安い/無料」(11.4%)が1位、次いで「ポイント還元率が高い」(6.1%)が続きます。コスト意識の高さが顕著であり、事業者は固定費削減を優先する傾向が強いことがわかります。オンラインでの経費処理の効率化として、「利用明細の一元管理」が選ばれる理由となるのも納得できます。
高い満足度とニーズ
調査によると、法人カードに対する満足度は高く、約6割が「非常に満足」または「やや満足」と回答しました。しかし、3割以上が「普通」と答えており、完全な満足には至っていないことも見逃せません。この層へのアプローチが、今後のカードサービスの改善につながるでしょう。
乗り換え意向とその背景
驚くべきことに、全体の81.0%が「新たに導入・乗り換えを検討していない」と回答しました。これは、一度導入したカードが長期間利用される傾向があるためであり、実務上の負担を避けるための結果とも言えます。検討中のカードには、ブランド力の高い楽天ビジネスカードやアメリカン・エキスプレスが名を連ねています。
まとめ
今回の調査は、中小企業経営者や個人事業主が法人カードを選ぶ際に何を重視しているかを明らかにしました。コストを最優先にしつつ、業務効率化やブランド力を考慮した選び方が主流であることが伺えます。また、法人カードは決済手段を超えて、経営のサポートインフラとして機能しつつあることも印象的な点です。将来的には、より多様な価値提供が求められることでしょう。
調査の詳細については
こちら。