岡山大学で開催された国際セミナー
2024年11月19日、国立大学法人岡山大学は津島キャンパスの共育共創コモンズ(OUX)にて、第3回「持続可能で地震に強い建築に関する国際セミナー」を実施しました。このセミナーは、グリーンイノベーションセンターの一環として行われ、全国および国際的な参加者を募りました。
セミナーの概要
今年のテーマは「木質構造とその進展」であり、60人以上の研究者や学生、建築業界の専門家が一堂に会しました。それぞれが持続可能な木質建築に関する最新の研究成果や技術革新を発表し、参加者同士の活発な議論が交わされました。セミナーは、阿部匡伸グリーンイノベーションセンター長のあいさつから始まり、木構造がもたらす持続可能で強靭な都市づくりへの寄与についての話がありました。
阿部センター長は「国際協力は、地球規模の課題の解決には欠かせない」と強調。木質建築の重要性とその持続可能性についてのビジョンが共有されました。
研究者による講演
続いて、セミナーでは6人の研究者が講演し、それぞれが木質建築に関する重要な研究や実践について発表しました。以下にその内容を簡単に紹介します。
- - Yutaka Goto(スウェーデン、シャルムーズ大学): 国際的な視点から見た持続可能な木質構造の実践。
- - Lisa Ottenhaus(オーストラリア、クイーンズランド大学): 再利用可能な木質構造を促進する革新的な設計手法。
- - Gary Raftery(ニュージーランド、オークランド大学): 屋外環境における接合部の耐久性についての課題。
- - Robert Jockwer(ドイツ、ドレスデン工科大学): 現代木質建築の信頼性評価に関する最前線の研究。
- - Kouji Fukumoto(岡山大学): 直交集成板(CLT)と鋼材を組み合わせた複合梁についての話題。
- - Masaki Maeda(東北大学): 都市の強靭性向上と森林の持続可能性に関する木材の役割。
各講演が終わった後には質疑応答が行われ、参加者同士が意見交換を行い、ネットワーキングを通じて新たなコラボレーションの可能性が見いだされました。
未来の展望
Alwashali准教授は「今回のセミナーは、木質建築の研究進展のみならず、国際協力の重要性を再確認する良い機会となった」とコメントしました。今後、岡山大学のグリーンイノベーションセンターと東北大学知のフォーラムは、このセミナーで得た知見を基に、持続可能な建築技術のさらなる発展を目指していく考えです。
セミナーの成果は持続可能な開発目標(SDGs)にも寄与し、岡山大学は地域と地球の未来を共創するための活動を続けていくことでしょう。
まとめ
岡山大学が主催するこの国際セミナーは、持続可能かつ防災に優れた木質建築の革新を探求する重要なステップとなりました。参加者は、技術やアイデアを共有し、時代のニーズに応える持続可能な未来を描くための議論を活発に展開しました。今後も、地域貢献とともに、国際的な連携に基づく研究開発が期待されます。