地域の魅力を文字に込めて
茨城県の行方市は市制施行20周年を迎えるにあたり、地域ブランディングの一環として「行方市フォントプロジェクト」がスタートしました。この取り組みでは、業界で名を馳せるフォントメーカーの株式会社モリサワと協力し、地域独自の書体を制定することを目指しています。
行方市フォントプロジェクトの概要
このプロジェクトは、単なる書体の選定にとどまらず、市の職員や子どもたちが「行方市らしさ」を再発見し、自らの未来を描く過程を重視しています。市民自身が地域の特性を考え、その結果を反映させた書体が創出されます。先日、結果発表が行われ、選ばれた書体は「解ミン 宙」と名付けられました。
参加型のワークショップ
2025年7月には、行方市の職員を対象にしたワークショップが開催されました。参加者は「行方市の特性はどこにあるのか?」というテーマについてアイデアを出し合い、市の魅力をしっかりと捉えるための議論を行いました。この過程で得られた印象や要素をもとに、4つの書体候補が選ばれました。また、8月には市内の小学生が参加するワークショップも実施され、子どもたちは写真に文字を組み合わせたポストカードの制作や模擬投票を通じて、自らの視点をもとに書体選定に関与しました。
書体の選定プロセス
市内の中学生を対象にした投票も行われ、最終的に「自然と調和するまち」をテーマにした「解ミン 宙」が選ばれました。この書体は、地域の特性を反映したものとして広報物や名刺などに利用される予定です。
地域への期待と展望
行方市の書体選定プロジェクトは、単なる書体の制定にとどまらず、住民の一体感やインナーブランディングの推進につながると期待されています。市の職員や住民が自ら共通の書体を選び、掲げることで、「行方市らしさ」をより強く発信できる環境を整えることができます。
モリサワについて
株式会社モリサワは、「文字を通じて社会に貢献する」を企業の理念とし、2,000書体以上のフォントを提供するサブスクリプションサービスや、さまざまな環境に合わせたフォントサービスを展開しています。専門的なフォントの提案やオリジナルフォントに関する詳細情報は、同社の公式ウェブサイトで確認できます。
地域の魅力を映し出す新たな書体「解ミン 宙」が行方市の未来をどのように彩るのか。今後の展開に期待が高まります。