サムティ、5億ドル規模の集合住宅資産ファンドを発表し新たなステージへ
サムティが新たなファンドを設立
サムティホールディングス株式会社(以下「サムティ」)は、2025年12月22日に約5億米ドルの規模を持つ集合住宅資産ファンド(以下「本ファンド」)の設立を発表しました。このファンドの目的は、日本全国に展開する新築物件を基にしたポートフォリオの構築であり、その初期段階として2億米ドルがすでに投入されています。
ファンドの概要
本ファンドは、サムティの主要株主であるヒルハウスインベストメント・マネジメント(以下「ヒルハウス」)が運営に関与し、政府系ファンドとの提携により実現しました。この協力により、サムティは戦略的に不動産投資や資産運用への全面的な移行を図ってきました。実際、サムティは2025年1月に非公開化されて以来、完全統合型の不動産プラットフォームへのシフトを進行中です。
進化するファンド戦略
サムティは新設ファンドの10%の株式を保有し、さらに7月にはホテル特化型の私募ファンドを設立、9月には集合住宅資産の投資プールを外国政府系ファンドに売却するなど、積極的な戦略を採っています。その一環として、11月にはオーストラリアおよびニュージーランド最大の学生専用住宅運営企業UniLodgeの買収を発表しました。この買収は今後完了する見込みです。
高品質な物件とエリア
本ファンドの資産ポートフォリオは、サムティが開発した16件の新築物件から形成されており、合計で1,948戸の住宅が東京や大阪の中心エリアに位置しています。これらの物件は公共交通機関へのアクセスが良好で、エリアの人口動態も堅調でありテナントの需要も高いことが特長です。
経営陣のコメント
サムティの小川靖展代表取締役社長は、「本ファンドの設立は、サムティにとって新たな重要なマイルストーンです。持続的な市場の影響がこの資産クラスの長期的な成長を促進するでしょう」と述べています。また、大和証券グループ本社の大和証券代表執行役社長荻野明彦氏も、「サムティの新たな取り組みは不動産開発と運用における同社の強みを再確認させるものです」と評価しています。
ヒルハウスの視点
ヒルハウスのパートナーであるジョー・ギャグノン氏は、「サムティは2025年1月に非公開化され、今回のファンドの成功はその第一年を完了させるものです。サムティがこの勢いを維持し成長を続けることを確信しています」と語りました。
サムティの成長と未来
1982年に創業されたサムティは、日本全国にわたって不動産の提供や管理などを行い、都市開発を推進しています。賃貸マンションやホテル、オフィスビルの開発において、国内の主要都市で確かな実績を上げてきました。将来的な海外展開や新たな収益機会を見据え、同社は多様化を進めています。サムティの今後の動向は、不動産業界の中でも特に注目すべきものと言えるでしょう。これからもその成長に期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
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Hillhouse Investment (HHLR Management Pte Ltd)
- 住所
- 8 MARINA BOULEVARD, LEVEL 28 MBFC TOWER 1 SINGAPORE 018981
- 電話番号
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