訪問看護業務の質向上を目指したAI支援ツールの登場

訪問看護における記録や計画の整合性を実現するために、opsol株式会社が新たに開発したAI支援ツール「【4o専用】訪問看護事業所内部監査サポート【ver.1】by opsol」が注目を浴びています。このツールは、人気のAIモデルであるGPT-4oに基づいて設計され、訪問看護業務の自己点検を支援します。

このツールの開発背景には、近年報道された不適切な訪問看護事例の影響があります。厚生労働省は、訪問看護における指導・監査体制を強化し、各事業所が求められる制度理解と説明責任を高めています。このような背景から、行政や医師の指示に基づく記録の適正化が急務となりました。

新たにリリースされた自己点検支援ツールは、訪問看護計画書やサービス提供記録が医師の指示や法令に整合しているかどうかをAIが検証。入力された情報に基づいて自動的に整合性や適切性を評価し、改善提案も行います。これにより、現場の職員が自身で記録を確認し、必要な修正を行えるようサポートしています。

ツールの主な機能

この支援ツールは、特に次の3つの観点から検証を行います。
1. 計画書の整合性
訪問看護計画書が医師の指示を適切に反映しているか、法令等の観点から妥当であるかを確認します。
2. サービスの整合性
提供される訪問看護サービスが医師の指示や計画書と整合性があるかを検証します。
3. 記録の質
訪問看護記録の質、すなわち事実と判断に基づいた記述がなされているか、第三者にも理解できる内容かを評価します。

これらの機能は、入力された書類をもとにAIが適宜評価し、事業所内の内部監査を支援するもので、外部評価を目的としません。職員が自主的に制度を理解し、自身の業務を見直す助けとなることを目指しています。

利用方法

このツールは、特設のURLまたはGPT Storeで「opsol 看護」と検索することで、誰でも無料で使用できます。URLはこちら。実際に使用する際は、データを入力し、整合性の評価を受けるだけで、業務の透明性向上につながる期待が持たれます。

今後の展望

opsolグループは、テクノロジーを導入したケア現場の改善を目指し、業界全体の自浄作用を促進していく意向です。本ツールの普及により、訪問看護の透明性と信頼性の向上が実現されることが期待されます。これからも現場からの声を反映し、新たな取り組みを進めていくことで、医療・介護・福祉サービスの質の向上をサポートしていく構えです。

opsol株式会社についても触れておくと、同社は2005年に設立され、訪問看護ステーションの運営や高齢者向け住宅の事業展開など、多岐にわたるサービスを提供しています。この新しい支援ツールも、現場のニーズに基づいた取り組みの一環として開発されました。

このように、AIを活用した新しい支援ツールの活用が、訪問看護の現場をどのように変えていくのか、今後の展開が非常に楽しみです。

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