栃木の在宅医療
2019-07-26 10:00:05
栃木で進化する在宅医療:ビデオ通話機能の実証プロジェクト
栃木県における在宅医療の新たな挑戦
栃木県で進行中の新しいプロジェクトが、在宅医療を革新しようとしています。このプロジェクトは、栃木県医師会、エンブレース株式会社、株式会社MICINの3社によって推進され、在宅療養中の患者やその家族のためのビデオ通話機能を活用することを目的としています。
プロジェクトの目的
このプロジェクトは、在宅医療介護の現場で、ICT技術を導入して、患者やその家族と医療従事者とのコミュニケーションを円滑にしようとするものです。具体的には、「メディカルケアステーション」と「クロン」というふたつのサービスを組み合わせることで、新しい診療の形を模索しています。これにより、在宅療養中の患者はこれまで以上に質の高い医療サービスを受けることができるのです。
「メディカルケアステーション」は、栃木県内で「どこでも連絡帳」として知られ、多種多様な医療情報を瞬時にやりとりできるツールです。一方、クロンは患者にとって便利なオンライン診療サービスです。このふたつを連携させることで、訪問医療サービスがより実効性を持つようになります。
検証内容
このプロジェクトでは、在宅医療の現場において「メディカルケアステーション」と「クロン」のビデオ通話機能を組み合わせて使用した場合の実効性と課題、さらには患者やその家族、訪問医の安心感や満足度を検証します。特に注目されているのは、看護師との共同診療形式、「D to P with N」と呼ばれる新しいアプローチです。
栃木県の取り組み
栃木県では、数年前から医療機関間での情報共有を促すべく、「とちまるネット」を活用した地域医療連携ネットワークが構築されています。この取り組みは、医師、患者、家族が一体となって医療情報をやりとりし、より良い医療サービスを提供するための基盤となっています。
医療と介護の多職種連携にも力を入れており、その一環として「どこでも連絡帳」が機能しています。この結果、情報の可視化が進み、患者とその家族も積極的にコミュニケーションに参加できる環境が整っているのです。
期待される効果
ビデオ通話機能を導入することで、在宅医療の質がさらに向上することが期待されます。また、患者やその家族にとっては、対面診療に近い形で医療を受けられる利点があり、心理的な安心感を得られます。同時に、訪問医もリアルタイムで状況を確認できるため、より的確な診療が可能となります。
企業の役割
本プロジェクトに関与しているエンブレースとMICINは、医療分野に特化した技術を提供し続けています。エンブレースは、医療介護専用のSNSを運営し、全国の医師会に利用されています。また、MICINはオンライン診療サービスを展開し、これまで1400件以上のクリニックに導入されている実績があります。
結論
このプロジェクトは、在宅医療の未来を見据えた重要な一歩です。栃木県が取り組むこの実証実験は、他県でも取り入れられる可能性があり、地域医療の在り方を大きく変えていくかもしれません。患者と医療従事者との距離が縮まり、充実した医療が提供される日が近づいています。
会社情報
- 会社名
-
エンブレース株式会社
- 住所
- 東京都千代田区有楽町2-7-1有楽町イトシア12階
- 電話番号
-
03-6860-4527