日本は現在、人生100年時代を迎え、終身雇用の終焉が叫ばれています。このような中で、企業や組織に依存するのではなく、若者自身が主体的にキャリアを築く「キャリア自律」の重要性が増しています。しかし、残念ながら現在の教育制度はこのニーズに応えるものではなく、大学生は自らのキャリアをどのように開発していくのかを学ぶ機会が不足しています。このような社会の課題を解決するべく、2017年7月に設立されたのがNPO法人「ブランディングポート」です。
当初、ブランディングポートは5名の学生に対して支援を行う小規模な団体でしたが、現在では年間500名以上の大学生に幅広く支援を提供するまでに成長しました。この間、私たちは「すべての若者に“自分ブランド”な生き方を」というビジョンを掲げ、自らの経験を積み重ねていくことが、キャリア開発には欠かせない要素であると確信しています。
ブランディングポートの活動は主に二つのプログラムから成り立っています。まず一つ目は、「B-CAMP(ビーキャンプ)」という経験学習プログラムです。これは、大学1・2年生を対象に、仕事を通じた実践的な学びの場を提供します。参加学生は、企業ごとの基本業務を学ぶだけでなく、自ら企画したプロジェクトを実行する機会も得られます。さらに、専属のメンターが内省を支援し、経験・内省・概念化・実践から成る「経験学習モデル」を体験します。このプログラムは6ヶ月間の長期にわたり、学生たちが自分の強みや情熱を見出すことを目指しています。
二つ目のプログラムは、キャリアセミナー「B-COMPASS(ビーコンパス)」です。こちらは大学3・4年生を対象に、社会人としての基礎力を高め、キャリアに対する視野を広げるためのセミナーを開催しています。参加者は自身の強みを社会でどのように活用できるかを探求し、社会人との交流を通じて、実際のキャリア自律の実践例を学ぶ機会が設けられています。このように、セミナーを通じてキャリア自律を育むことを目的としています。
このNPO法人の代表理事である安藤奏さんは、幼少期から地上波で芸能活動を行い、大学卒業後には東京ディズニーリゾートで人材開発に従事していた経歴を持っています。その後、独立して教育研修会社を設立し、若手人材向けの教育に取り組んできました。安藤さんは、キャリア自律を促進する教育制度が欠如している現状を目の当たりにし、この問題解決に取り組むためにブランディングポートを立ち上げました。
ブランディングポートは、2022年5月2日にNPO法人として正式に設立され、東京都豊島区池袋に本部を構えています。公式ウェブサイトは
こちらです。私たちは、未来を担う若者たちのためにより良い教育環境を提供し、キャリア自律を支えるために今後も精力的に活動を続けていきます。