マルヤマエクセル株式会社、新たなリサイクル工場稼働へ
1895年、日本で初めて消火器を製造・販売した株式会社丸山製作所に関連するマルヤマエクセル株式会社が2024年9月、廃消火器の解体および消火薬剤のリサイクルを行う新工場の操業を開始します。この動きは、同社の長年の環境に対する意識の表れでもあり、循環型社会の実現を目指す大きな一歩です。
廃消火器のリサイクルに向けた取り組み
マルヤマエクセルは、1981年から廃消火薬剤の回収を開始し、その薬剤を原料として再利用する事業に取り組んできました。その成果として、消火器のエコ基準となる「消火器エコマーク認定基準」の制定に寄与しました。2003年には業界初となるリサイクル薬剤を使用したエコ消火器を市場に投入し、消費者からも評価を得ることになりました。さらに、2010年には「第一回エコマークアワード2010 奨励賞」を受賞するなど、環境への配慮が高く評価されています。
現在では、全国に22の廃消火器回収の指定引取場所、3つの解体処理施設が設置されており、一般社団法人日本消火器工業会とともに厳格な基準に基づいて回収とリサイクル活動を展開しています。この取り組みにより、同社は90%以上の廃消火器回収率、95%以上の消火薬剤リサイクル率を維持しており、これを新たな消火器の製造原料として活用しています。
環境負荷を低減する循環型社会の実現
廃棄された消火器は、新しい消火器との交換が一般的ですが、マルヤマエクセルは、これを環境負荷の低減へと結び付けるため、回収を行い、金属部分の再資源化や消火薬剤のリサイクルを徹底しています。このような取り組みを通じて、同社は循環型社会の実現に向けた活動を推進しているのです。
新工場の特徴と意義
新しく稼働するリサイクル工場では、これまでの設備の老朽化を解消すべく、敷地内に新たな施設が建設されました。新工場の設計には、作業環境と作業性の向上が考慮されています。具体的には、天井高を高くすることで作業者の動きやすさを確保し、効率的な作業が行えるよう配慮されています。
この新工場が稼働することで、同社の生産体制は一層環境に配慮したものとなり、持続可能な資源利用の推進に貢献することが期待されます。
会社情報
代表者:内山剛治
本社:東京都千代田区内神田3-4-15
事業内容:農業・環境衛生・消防機械などの製造・販売
URL:
丸山製作所
代表者:川﨑一二
本社:東京都千代田区内神田3-4-15
事業内容:消火器・防災設備の製造・販売
このように、マルヤマエクセルの取り組みは、消火器リサイクルの新たなスタンダードを確立し、持続可能な未来に向けて大きな一歩を踏み出しています。今後の展開に注目が集まります。