IBMの2024年度第2四半期決算概要
2024年7月24日、IBMはニューヨーク州アーモンクにて2024年度第2四半期の連結決算を発表しました。アービンド・クリシュナCEOは、この四半期における収益とフリー・キャッシュ・フローの成長を明かし、「我々は力強い業績を達成し、特に企業向けAIへの需要が高まっている」と述べました。また、過去一年での生成AI関連ビジネスの成長も強調し、その規模は20億ドルを超えました。今後、フリー・キャッシュ・フローは120億ドル以上になるとの見込みも示されました。
第2四半期の数字
収益
- - 収益は158億ドルで前年同期比2%増、為替変動の影響を除くと4%増。
- - ソフトウェア事業の収益は7%増。
- - コンサルティング事業は1%減。
- - インフラストラクチャー事業は1%増。
利益率
- - 売上総利益率は56.8%で180ポイントの増加。
- - 営業利益率は57.8%で190ポイントの拡大。
- - 税引前利益率は14.1%(110ポイント増)、営業利益率は17.7%(220ポイント増)を記録。これらの実績は、業務の改善や戦略の効果が見られた結果となっています。
フリー・キャッシュ・フロー
- - フリー・キャッシュ・フローは11億ドル増の45億ドル。
- - これにより、過去12ヶ月のフリー・キャッシュ・フローは123億ドルに達しました。
セグメント別業績
ソフトウェア事業
- - ソフトウェア事業の収益は67億ドルで、7.1%増(為替調整後は8.4%増)。
- - 自動化部門は15%増、トランザクション処理は11%増と順調な成長を見せる一方で、データ&AIは3%減。
コンサルティング事業
- - コンサルティング部門は0.9%減の52億ドル。
- - ビジネス・トランスフォーメーションは3%増。
インフラストラクチャー事業
- - インフラストラクチャー部門は36億ドルで0.7%増を記録。
- - ハイブリッド・インフラストラクチャーやIBM z Systemsが好調だったのが印象的です。
キャッシュフローおよび財務状況
- - 2024年度第2四半期の現金収入は前年同期比で6億ドル減の21億ドル。
- - 手元現金は160億ドル。
- - 配当として15億ドルを株主に還元しました。
2024年度見通し
IBMは、為替変動の影響を除いた2024年度の収益成長率を1桁台半ばに予想し、引き続きポジティブな見通しを持ち続けています。
将来的には、AI部門の成長に依存しつつ、革新と顧客基盤の拡大を図る方針を示しています。特に生成AI関連のビジネスは今後も注目される分野であることは間違いありません。今後、IBMの動向には引き続き目が離せません。