焦点工房がThypochの正規代理店に、国内販売強化の動き

焦点工房がThypochと正規代理店契約

愛知県名古屋市に拠点を置く株式会社焦点工房は、2025年9月1日より、写真・映像レンズブランド「Thypoch（タイポック）」の日本国内正規代理店契約を締結したことを発表しました。この契約により、焦点工房はThypochの製品を販売・サポートすることとなります。

Thypoch（タイポック）について

Thypochは2023年に設立されたばかりのブランドで、深センのシネレンズ専門メーカーによって生まれました。「Thypoch」という名前は古英語に由来し、”thy”は「あなたの」、”epoch”は「時代」を意味し、ユーザーの時代を共に歩むことを願って名付けられました。

このブランドは、往年のレンジファインダー機械設計を現代の光学技術と融合させた製品を開発しています。また、シネマレンズで有名な「DZOFILM」と親密に連携しており、その技術ノウハウを受け継いでいるのが大きな特長です。

Thypochの製品ラインアップ

Thypochのレンズはクラシカルな美しさと現代的な光学技術を組み合わせたデザインが特徴で、ライカMシリーズに合わせた設計やレンジファインダー用カメラにおける距離計連動機構に対応しています。具体的には、以下のようなシリーズがあります。

Simera（シメラ）シリーズ

- ラインアップ：21mm, 28mm, 35mm, 50mm, 75mm f/1.4 （各種マウント展開）
- 特長：14～16枚羽根による美しい円形のボケ、被写界深度表示機構が搭載で、スチル・動画の両方に適している。

Eureka（エウレカ）シリーズ

- ラインアップ：50mm f/2（沈胴式）
- 特長：携行性に優れ、ヴィンテージの描写美を現代に再現した新コレクション。

Simera-C（シメラ・シー）シリーズ（シネマ用レンズ）

- ラインアップ：21mm, 28mm, 35mm, 50mm, 75mm （フルフレーム対応・超小型軽量）
- 特長：シネマレンズブランド「DZOFILM」の技術を活かし、コンパクトで大口径設計を実現。

国内での販売とサポート体制

焦点工房はThypoch製品を日本のカメラ量販店や専門店、そして自社の直販チャネルで順次販売していく方針です。製品に関しては、国内サポートも充実させ、製品保証やメンテナンスも行う予定です。

Thypochの光学技術

Thypochのレンズは、精密な非球面加工技術によって設計され、球面収差や歪曲を効果的に抑えながら、高コントラスト環境下でも高いシャープネスを維持します。また、12～16枚の絞り羽根が美しいボケを作り出し、芸術的な表現を可能にします。

特に、一部のレンズにはフローティングレンズ群（FLE）設計が採用されており、ピント合わせの際にレンズ内部のレンズ群が収差を補正し、シャープな描写を実現しています。