名古屋市立大学での教育改革
名古屋市立大学総合生命理学部の「コンピュータサイエンス」講義で、サーティファイが提供する「教科情報検定®」が採用されることが決まりました。この新たな試みは、情報科学の知識を深めるための重要なステップとされています。
教科情報検定®とは?
「教科情報検定®」は、学生が社会で活躍するために必要な情報活用能力を測定する検定試験です。特に、名古屋市立大学は数理・情報分野の教育を重視しており、この検定がその一環として期待されています。サーティファイは、1983年の設立以来、情報処理技術者能力認定試験だけでなく、多様な情報処理やプログラミング能力を測る資格検定を提供しています。
教育のDX化に対応
2030年頃には、情報教育の重要性が高まり、2022年から高等学校では「情報Ⅰ」が必修科目とされ、2025年からは大学入学共通テストでも「情報」が導入されることが決まっています。そのため、教科情報検定は、学生に基礎的な知識を提供し、情報を用いて思考・判断・表現ができる力を授けることを目指しています。
名古屋市立大学では、2023年にデータサイエンス学部が新設され、2024年度からは数学の教員免許を取得できる教職課程も開設されるなど、教育内容が進化しています。
教育現場の期待
この検定の導入に伴い、名古屋市立大学の渡邊裕司教授は、情報の表現、コンピュータの構成、アルゴリズム、プログラミングの基礎を理解させる目的で講義を進めています。生成AIの普及も見据え、従来のテスト方式だけでは評価が難しい面があるため、教科情報検定は幅広い知識を問う問題が特に適しているとされます。
教授は、試験結果がすべてオンラインで評価される仕組みについても触れ、教員の負担軽減やデータ分析による教育の質の向上に期待を示しています。これにより、名古屋市立大学は教育のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進してゆく考えです。
サーティファイの役割
今後もサーティファイは、教育機関と協力しながら、学生の成長を支援するプログラムを提供していく予定です。例えば、プログラミングに関連する検定試験や教材の開発、情報科の教員向けの指導支援情報の提供など、多岐にわたる取り組みを行っています。
また、教員の負担が減ることで、より良い教育環境を生むことを目指し、学生にとっても革新的な学びの場を提供することが期待されています。このような取り組みを通じて、名古屋市立大学は地域に根ざした教育の新たな形を模索しています。
結論
名古屋市立大学が「教科情報検定」を導入することは、この大学の教育方針を反映した重要なステップであり、今後の情報科学教育の今後の展望を示すものです。情報教育の質向上と、社会で活躍できる人材の育成に向けた取り組みは、他の高等教育機関にも影響を与え、広がりを見せることでしょう。