面会交流とコロナ
2020-06-19 08:00:20

新型コロナがもたらす面会交流の変化と親たちの思い

新型コロナがもたらす面会交流の変化



新型コロナウイルスの影響が、親子の面会交流にどのような変化をもたらしているのでしょうか。運営団体「びじっと」は、2020年に実施した調査をもとに、新型コロナ禍での親たちの状況を明らかにしました。

面会交流支援の中断とオンライン化



新型コロナウイルスの感染拡大を受け、びじっとでは2020年3月から5月まで、面会交流支援の中止を決定しました。この期間中、例年に比べて非常に少ない数の面会が実施され、連絡調整型や新たに導入されたオンライン面会交流を利用した親子だけが交流を持ちました。驚くことに、全体の中でオンライン面会を利用したのはわずか16%の親子に過ぎず、78%の親子は面会も連絡もできない状況にありました。また、アンケートによればほとんどの親たちは、感染防止のための措置に対して一定の理解を示していました。

同居親と別居親の違い



さらに、調査の結果からは、同居親と別居親の間で大きな考え方の違いが浮き彫りになりました。今後の面会交流に対する不安に関しては、同居親の74%が感染を怖がっているのに対し、別居親は24%にとどまっています。このことから、コロナ禍における心理的な負担や不安の差が明らかになりました。

オンライン交流の需要と課題



一方で、オンライン面会交流については、同居親の31%、別居親の45%が利用を検討していると回答していますが、同居親の57%はオンライン面会を一切考えない場合が多いことも判明しました。その理由としては、技術的な課題や自宅環境に対する不安が挙げられ、特に同居親が抱える心理的負担が大きいことが示されています。このような状況は、オンライン面会交流が必ずしも解決策にならない現実を示しています。

未来への取り組み



6月以降、びじっとでは面会交流支援を再開し、オンライン面会の実施が試みられています。利用者に対する調整支援や、オンライン面会交流の推進が急務であると考えており、子どもの健全な育成を目指すための選択肢を増やすことが求められています。これは、子どもにとって重要な両親との絆を保つためにはビジョンと努力が不可欠であることを意味します。

結論



面会交流を通じて、子どもに両親がいるということがいかに重要かを理解することが、今後の支援や交流の本質を成すことになるでしょう。「子どものため」という共通の願いの中で、異なる立場の親同士が相手を思いやる姿勢が不可欠です。

最後に、今後も新型コロナウイルスと共生しながら、親子の面会交流を実現していくために、各自ができることを積極的に考え、実行していくことが大切であると言えるでしょう。

会社情報

会社名
一般社団法人 びじっと・離婚と子ども問題支援センター
住所
神奈川県横浜市中区尾上町6-86-1関内マークビル5F 行政書士阿部オフィス内
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