2024年HPワークリレーションシップ・インデックスの結果
株式会社日本HPが発表した「HPワークリレーションシップ・インデックス 2024」によると、世界中のナレッジワーカーのうち仕事との健全な関係を築いているのはわずか28%しかいないことが明らかになりました。日本の場合はこの割合が9%に留まっており、前年に比べて4ポイントの増加が見られるものの、依然として低い数字です。本調査は、世界12か国で実施され、15,600人のナレッジワーカーが対象となっています。
日本における調査結果の概要
調査は、生活の中での仕事の役割や職場環境、リーダーシップへの期待など、様々な側面を分析しており、特に「AI」と「仕事におけるパーソナライズ体験」が関心を集めています。
特筆すべきは、AIを活用しているナレッジワーカーの割合が前年の38%から66%に急増していることです。日本でも同様に25%から36%に増加し、AIの恩恵を享受していることが示されています。
また、調査ではナレッジワーカーの66%が、業務内容を個人のニーズや希望に合わせられれば、企業成長に貢献できると回答。日本ではこの割合が34%に達しています。さらに、87%(日本では88%)がそのために収入が減っても構わないと回答しています。
健康的な仕事環境を求める声
日本のナレッジワーカーは、特に仕事における「パーソナライズ体験」を強く求めており、44%がカスタマイズされたワークスペースや柔軟な業務環境を望んでいます。しかしながら、実際に個人の希望に合わせたカスタマイズが行われているのはわずか29%に過ぎません。
また、AIを導入しているワーカーのうち73%(日本では58%)が、業務を楽にする効果を実感。また、69%(日本では46%)は生産性向上のためにAIをカスタマイズして利用しています。特にAIの導入が仕事との関係性に好影響を与えていることがうかがえます。
ビジネスリーダーの役割
調査の結果、ビジネスリーダーのリーダーシップと共感力が、ナレッジワーカーの関係性に大きな影響を与えていることもわかりました。グローバルで見て、90%のビジネスリーダーが共感力の重要性を認識しているものの、自らのヒューマンスキルに自信を持つリーダーはわずか44%(日本では14%)に過ぎません。このギャップは、あらゆるナレッジワーカーにとって重要な課題と言えるでしょう。
日本特有の傾向
さらに、日本特有の傾向として、リーダーシップへの期待が高まっていることがあります。ナレッジワーカーの78%がリーダーに共感力を求め、51%がそれが職場にポジティブな影響を与えると考えています。それにも関わらず、共感力を一貫して示せるリーダーの割合は9%と非常に低い状態です。
結論
HPは今後、スマートテクノロジーが従業員のニーズを満たす鍵になると考えています。仕事の重要性が高まる中で、リーダーは共感力を高めるとともに、個々のニーズに合った環境を整え、AIを活用していくことが求められます。これらの要因は、今後の働き方を大きく変える可能性があります。調査結果を踏まえた新しい働き方の提案は注目されるところです。
詳細な調査結果については、
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