企業や自治体が取得した職場環境改善の新認証制度について

日本初の職場環境改善認証制度が誕生

近年、企業における職場環境の改善が求められる中で、一般社団法人ココロバランス研究所が運営する「あんしんいきいき職場格付け認証」が新たに導入されました。これは、従業員が安心して働ける環境を整備し、メンタルヘルスの向上を目指すものです。2024年11月からその一環として、組織のカスタマーハラスメント対策が評価対象となり、これまでに3つの団体が認証を取得しました。

認証取得団体の紹介

1. カシオグループ

- 評価エリア: area A（カスタマーハラスメント対策）
- 評価: AA+
- 評価決定日: 2025年3月6日

カシオ計算機株式会社を中心としたこのグループでは、時計や電卓、電子楽器などの製造・販売を行っています。カスハラへの対策を2019年から開始し、具体的な対応フローと相談窓口の設置を実施。評価委員会からの高評価は、行動指針の具体性とガイドラインの整備が要因です。

2. 札幌市

- 評価エリア: area A（カスタマーハラスメント対策）
- 評価: AA
- 評価決定日: 2025年3月8日

北海道の中心都市である札幌市では、職員向けのカスハラ対策基本方針を制定し、啓発ポスターの配布やマニュアル作成などを進めています。住民と職員の双方に対する周知の徹底も評価されました。

3. 東急電鉄株式会社

- 評価エリア: area A（カスタマーハラスメント対策）
- 評価: AA+
- 評価決定日: 2025年3月14日

広範囲にわたる鉄道路線を運営する東急電鉄では、ガイドラインを全階層に浸透させる努力が評価されました。メンタルケアや周知活動も含め、従業員が安心して働ける環境づくりへの貢献が認められています。

あんしんいきいき職場格付け認証の意義

この認証制度は、企業や地方自治体が従業員のメンタルヘルスや働きやすさを向上させるための基準を明確に定めています。評価は、カストマーハラスメントをはじめ、職場内の心理的安全性、リスクマネジメント、ワーク・エンゲイジメントの観点から実施されます。これにより、従業員が安心して働ける環境を提供することが社会全体の生産性向上につながると考えられています。