医師の働き方改革から見えた課題とユニフォームの重要性

今年4月に施行された医師の働き方改革から早5か月が経ちました。その後の実態を把握すべく、株式会社メンタルヘルステクノロジーズとクラシコ株式会社は医療機関で働く医師419名を対象に「医師の働き方とユニフォームに関する調査」を実施しました。この調査の結果から、医師の業務環境における課題や必要とされるユニフォームの品質について明らかになりました。

働き方改革の影響は薄い？

調査によると、医師の業務時間は実際にはほとんど変わらないという結果が示されています。具体的には、回答者の8割が「業務時間は変わらない」と答え、むしろ業務時間が増えたという医師も約1割に及んでいました。このことから、働き方改革の新制度施行後も、医療現場の業務負担が軽減されていない現状が浮き彫りとなりました。

特に、業務時間が変わらないと感じる理由として、患者数やスタッフ数が変わらないため、処理される業務量が同じであることが挙げられています。また、当直明けの半休が取れなくなったり、事務作業が増えたりすることで、医師たちはますます負担を感じているようです。

休憩時間の確保が急務

興味深いことに、調査では医師の休憩時間に関するデータも示されており、なんと約5人に1人が1日の合計休憩時間が30分未満であることがわかりました。医療現場では昼休みが最も主要な休憩時間とされる中、業務の多忙さから短時間に過ごす医師が多いというのが実情です。法的にはフルタイム勤務の場合、1時間以上の休憩が保証されていますが、実際にはそれを確保することが難しいのが現場の現状のようです。

ユニフォームの質向上が求められる

さらに、医療従事者からは、院内設備や福利厚生の面でも改善が求められています。調査結果でも、医師たちが求める福利厚生のトップ2は「休憩室の充実」と「支給ユニフォームの質向上」であることが明らかになりました。特にユニフォームについては、医師たちは着心地や軽さを重視しており、診療科によって求められる要素が異なることもわかりました。

例えば、整形外科や救急科の医師たちは、「ストレッチ素材」や「速乾性」を重視している一方で、精神科の医師たちは「肌触りのやわらかさ」を重視する傾向が見られました。これは、各科の業務内容や状況に応じたニーズに起因しています。

まとめ

医師の働き方改革の実施から5か月。業務時間に変わりがなく、むしろ休憩時間の確保が難しい現場において、ユニフォームや福利厚生の質の向上が重要であることが示されました。今後の医療現場においては、これらの課題に取り組むことが、働きやすい環境づくりにつながるでしょう。両社は今後も医療従事者のサポートを積極的に行っていく方針です。