タイルの裏面を活かす新たなデザイン『ウラタイル』
名古屋市に生まれた『ウラタイルプロジェクト』は、タイル業界の持続可能性に向けた革新的な取り組みです。このプロジェクトでは、タイルの裏面をあえて表に出し、土の色や質感を活かしたおすすめのインテリアアイテム『ウラタイル』を開発しました。
ウラタイルの魅力
土の色をそのまま再現する『ウラタイル』は、単なる装飾品ではなく、タイルの本来の素材感を楽しめる商品です。タイルの裏面は一見すると無機質に思えるかもしれませんが、そこには独自の美しさが宿っています。『ウラタイル』は、土の持つ自然な色合いや表情、さらには工業的な美しさを引き出しています。
環境に優しいアップサイクル
このプロジェクトは、不良タイルや未利用タイルを活用することで環境への負荷を軽減することを目的としています。タイル工場で発生する廃棄物を減らし、持続可能な産業を目指すこの取り組みは、既存の生産ラインを活用することで実現しています。日々の廃棄量を減らす努力を続け、最終的にはゼロを目指す挑戦をしています。
使用方法とデザインの可能性
『ウラタイル』は、通常のタイルと同様に施工できるため、内装タイルとして幅広い用途が考えられます。シャープな陰影を持つ目地なしの施工や、目地のあるクラフト的表情を楽しむことができ、空間の印象を大きく変えることが可能です。また、裏面の形状を活かした目地の埋め方で、ボーダータイルのようなデザインを作ることもできます。
詳細な仕様
- - タイルサイズ: W95×H45mm
- - シートサイズ: W300×H300mm
- - 厚さ: T7mm
- - 目地幅: 5mm
- - 素材: 磁器質(1類)、無釉
- - 入り数: 20シート/ケース
- - ㎡必要枚数: 11.5シート
- - 重量: 約22.5kg/ケース
タイル業界の課題
日本一のタイル産地として知られる名古屋には、タイル業界のリサイクルへの取り組みがあります。原料の58%がリサイクル材料となっていますが、製造過程で生まれる未利用品をすべてリサイクルすることはできず、廃棄される現況があります。多くの不良品は、タイルとしての機能には問題がないものです。この課題に着目し、ウラタイルプロジェクトはタイルの裏面を新たな資源と捉え、業界の問題を解決するために努力を続けています。
プロジェクトの理念
『ウラタイルプロジェクト』は、有限会社スタジオポイント、ソイロリビング合同会社、聖和セラミックス株式会社の間で共同で立ち上げたもので、「モノづくりのアップデート」をテーマに掲げています。環境に配慮した製品作りを通じて、タイル産業の未来に対するビジョンを描き出しています。
プロジェクトの詳細については、
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