岡山大学、水素社会実現に向けた「超薄膜型白金水素センサ」開発がGo-Tech事業に採択
岡山大学と株式会社テクニスコが共同で開発を進めている「超薄膜型白金水素センサ」が、令和6年度予算「成長型中小企業等研究開発支援事業」(Go-Tech事業)の採択テーマに選ばれました。
Go-Tech事業は、革新的な技術を持つ中小企業の研究開発を支援するもので、今回の採択は、厳しい審査を勝ち抜いた結果です。このセンサは、常温動作で低消費電力という特徴を持ち、水素社会の実現に向けた安全性の向上に大きく貢献すると期待されています。
世界初の常温・超低電力水素検知技術
このセンサは、加熱を必要としない世界初の超薄膜白金による常温・超低電力水素検知技術を採用しています。従来の水素センサは、動作温度が高く、消費電力も大きいため、実用化が困難でした。しかし、岡山大学とテクニスコが共同開発したセンサは、常温動作が可能で、消費電力も従来のセンサと比べて大幅に削減されています。
厳しい環境下でも高性能・高信頼性を実現
さらに、このセンサは、-40~100℃の自動車環境下においても高い性能と信頼性を発揮することが確認されています。これは、独自のデバイス構造、防水技術、環境温度補償技術によって実現されました。
量産化に向けた取り組み
今回のGo-Tech事業採択により、岡山大学とテクニスコは、量産化に向けた取り組みを加速させていきます。アドバイザー企業として、マツダ株式会社、岩谷産業株式会社、ヤンマーエネルギーシステム株式会社が参加し、量産化の観点からアドバイスを提供します。
水素社会の安全安心を実現する革新的な技術
超薄膜型白金水素センサは、水素社会の安全安心を実現する革新的な技術です。今後、自動車、燃料電池、水素ステーションなど、様々な分野での活用が期待されています。
岡山大学の研究力
岡山大学は、地域社会の課題解決に貢献する研究を積極的に推進しています。今回のGo-Tech事業採択は、岡山大学の研究力の高さを示すものです。今後も、社会に役立つ革新的な技術を生み出し続けていくことを目指しています。