「Rocket.Chat」の脆弱性
2026-04-23 14:06:50

世界初、チャットツール「Rocket.Chat」の脆弱性を評価し改善へ

世界初の安全性評価とその意義



最近、チャットツール「Rocket.Chat」に対する脆弱性評価が行われ、その結果が注目を集めています。この評価は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と大阪大学、日本電気株式会社(NEC)からなる共同研究チームによって、世界で初めて実施されました。約1,200万人が利用するこのオンプレミス型チャットツールに対し、「暗号の使い方の観点からの安全性評価」を行ったもので、その手法には仕様解析、実装調査、概念実証が含まれています。

脆弱性の発見



この評価では、「メッセージの偽造」、「暗号化メッセージの解読」、さらには「攻撃の長期化」といった重大な脆弱性が発見されました。これらの問題は、複数のプロトコル設計間の連携不足が原因で、具体的に5種類の攻撃シナリオが設計され、それぞれの有効性も検証されました。このスキームによって、攻撃を回避するための手法が構築され、改良版のプロトコル設計への改善提案が行われました。

国際会議での講演



こうした成果は、学術界や産業界から高く評価され、2026年4月にはシンガポールにて国際会議「Black Hat Asia 2026 Briefings」での講演が予定されています。講演では、実際に行った攻撃の成立条件や、その対策手法について詳述される予定です。発表者のHayato Kimura氏は、この研究成果を基にした講演をおこなう予定です。

研究の背景



現在、商用チャットツールは多くがSaaS(Software as a Service)形式ですが、企業の高機密データ管理や外国企業の利用リスクから、オンプレミス型のチャットツールが注目されています。「Rocket.Chat」はエンドツーエンド暗号化を採用しており、これにより高いセキュリティを期待されていましたが、実際にはその実装の複雑さから十分な検証が行われていませんでした。

これからの展望



今後、この研究成果をもとにより多くのチャットやメッセンジャーサービスにおける暗号方式の評価を行い、コミュニケーションツールの安全性を向上させるための取り組みを続ける予定です。脆弱性を未然に防ぐ努力が続けられることに期待が寄せられています。

引用論文と講演情報


  • - 論文情報
著者: Hayato Kimura, Ryoma Ito, Kazuhiko Minematsu, Takanori Isobe
論文名: Gravity of the Situation: Security Analysis on Rocket.Chat E2EE
掲載誌: ACSAC 2025
論文リンク

  • - 講演情報
日時: 2026年4月24日(現地時間)
会議名: Black Hat Asia 2026 Briefings
講演タイトル: Payload Compromised: Full Key Recovery in Rocket.Chat E2EE
講演リンク

このように、今後の研究と実践が期待されています。安全なチャット環境の構築に向けた重要な一歩となることでしょう。


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