通い箱自動化の革新
2023-09-22 12:00:02
革新的なラティス構造柔軟指が通い箱自動化を加速する
ラティス構造柔軟指で通い箱の自動化が加速する
近年、物流業界において自動化が進む中で、通い箱と呼ばれる物流用の容器がその役割を担っています。これらの通い箱の荷積み・荷下ろしの自動化は、効率性の向上だけでなく、作業者の負担を軽減する上で重要な課題でした。そこで登場したのが、ラティス構造柔軟指です。この革新的な技術は、特殊な立体構造を持つ指一本で、複雑な形状の通い箱を効果的に扱うことを可能にします。
ラティス構造のメリット
ラティス構造柔軟指は、3Dプリンターで形成された複雑な格子構造を持ち、これにより「やわらかさ」と「耐久性」を同時に実現しています。この構造によって、様々な形状の通い箱でも安定して把持することができます。
特に、通い箱にはリブと呼ばれる突起があり、これまではそれを避けて把持する必要がありました。しかし、ラティス構造柔軟指は変形能力に優れ、箱のリブに合わせて適切に調整されるため、把持力を保ったまま滑らかな操作が可能です。
高い形状ならい性
通い箱は規格ごとに形状が異なるため、安定して把持することが困難でした。ラティス構造柔軟指を用いることで、重力方向にはあまり変形せず、方向に応じてしっかりと変形することで、しっかりと物体を掴むことができます。この特性により、接触部分が「面」となり、箱を安定して保持することが可能になります。
高い耐久性
従来のロボットハンドでは、柔らかい素材を使用することが多く、これらは耐久性に欠け、すぐにボロボロになる問題がありました。しかし、ラティス構造柔軟指では強度のある素材が使用されています。特に、実施されたテストでは、約400万回の繰り返し変形後も変わらない把持性能が確認されており、高い耐久性が証明されています。
トヨタ自動車との連携
この柔軟指は、トヨタ自動車株式会社のモノづくりエンジニアリング部と連携し、通い箱の荷積み・荷下ろしを自動化するロボットに活用されることを目指しています。これにより、複数の形状の通い箱が混在する状況でも、安定した作業が実現されるでしょう。自動化による作業効率の向上はもちろん、作業者の安全を考慮した改善が期待されます。
KiQ Roboticsの理念
今回の柔軟指の開発を手掛けたのは、福岡県北九州市に本社を置くKiQ Robotics株式会社です。彼らは「世界一働きやすい生産現場をつくる」というビジョンを掲げ、産業ロボットの民主化を目指しています。単純作業から人々を解放し、より創造的な仕事に専念できる環境を作ることで、人々の幸福に貢献することが彼らの使命なのです。
結論
今後、ラティス構造柔軟指による通い箱の自動化が進むことで、物流業界での作業効率の向上や安全性の向上が期待されます。普段目にすることがない背景には、革新的な技術の進化があったことを知る良い機会です。この進展が引き起こす変化に、注目が集まっています。
会社情報
- 会社名
-
KiQ Robotics株式会社
- 住所
- 福岡県北九州市小倉北区浅野1-1-1ビエラ小倉1階DISCOVERY
- 電話番号
-
093-482-4622