アルティウスリンク、名誉ある受賞
東京都渋谷区に本社を置くアルティウスリンク株式会社が、2025年9月17日、業界の著名なイベント「コンタクトセンター・アワード2025」において、「オペレーション部門賞」と「ストラテジー部門賞」を獲得しました。このアワードは株式会社リックテレコムが主催するもので、業界内の優れた取り組みを広く紹介し、企業間での相互研鑽を促すことを目的としています。
オペレーション部門賞の詳細
発表テーマ
受賞のテーマは『切電が変える?お客さま対応の未来~社員を守る新たなカスタマーハラスメント対策のかたち~』です。このテーマの背景には、アルティウスリンクが運営する「首都高お客さまセンター」があります。このセンターでは、24時間365日体制で年間約62万件という膨大な問い合わせを処理しており、「お客さま第一」という理念のもと、誠実な対応を続けています。
しかし、業務においては過度なクレーム対応によるオペレーターの負担や、定着率の低下といった課題が存在しました。これに対処するため、「会社は社員を必ず守る」という方針を打ち出し、通話終了の判断基準を明文化した「切電マニュアル」を作成しました。また、音声認識システム「AmiVoice®」を使用して、暴言や長時間通話をリアルタイムで検知し、管理者が介入できる体制を整えました。
このような施策によって、業務環境の心理的安全性が大きく向上しました。受賞理由としては、企業の経営層を巻き込んで施策を実行し、社員の安全を確保しながらお客様への価値を維持した点が高く評価されています。
ストラテジー部門賞の詳細
発表テーマ
一方の「ストラテジー部門賞」のテーマは『チャットBotをつくったけど上手くいかない…を打破!シナリオ磨き上げ×利用促進で実現する効果最大化』でした。アルティウスリンクが運営する「KDDIお客さまセンター」では、月に約100万から120万件のお問い合わせに対応しています。
同センターはチャットボットを導入することで24時間365日の対応体制を整えていますが、導入初期は利用率や解決率の向上に困難を抱えていました。そこで、生成AIと定型AIを組み合わせた支援機能を追加し、コミュニケーターの経験を活かしたシナリオの継続的な改善を行いました。この結果、チャットボットの利用率は50%を超え、解決率は85%に達しました。また、チャットボットでの問い合わせ件数も32%増加し、次回利用意向率は91%にまで上昇しました。
受賞理由は、コミュニケーターによるチャットチューニング体制の構築や、生成AIと定型AIのハイブリッドな運用が高く評価されたことによります。KDDIとアルティウスリンクの連携による受賞は、昨年度の「最優秀テクノロジー部門賞」に続くもので、2年連続の受賞となりました。
アルティウスリンクの理念
アルティウスリンクは、KDDIと三井物産の共同出資会社であり、様々な人材とグループのアセットを活かして、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスを提供しています。人間のオペレーションに生成AIなどの先端技術及びデータ活用を組み合わせることで、企業の競争力を高める取り組みを行っています。
「そのつながりを、もっとつよく。うつくしく。おもしろく。」を掲げる同社は、企業や社会とのつながりをより豊かにし、持続可能な社会の発展に寄与することを目指しています。