兼松が推進する新時代の牧草流通システム
兼松株式会社は、業界初の牧草輸入専用の情報共有型プラットフォーム「Hayポータル」(ヘイポータル)を、本格的に提供開始しました。このプラットフォームは、受発注から出荷、輸送に至る情報を一元管理することで、業務の効率化を実現し、畜産農家がより本業に専念できる環境を創出します。
背景と目的
兼松は、数十年にわたり牧草の輸入事業を展開し、その取扱い規模は業界トップクラスに達しています。しかし、従来はFAXや電話、メールを用いた非効率な流通管理が多く存在し、情報の遅れや伝達ミスが生じやすい状況が続いていました。この課題を克服するために開発されたHayポータルは、現場の声を基にした実証実験を経て導入に至りました。
最終的には、Hayポータルを通じて牧草サプライチェーン全体の情報や機能を連携させ、「牧草エコシステム」の構築を目指しています。
Hayポータル導入による利点
1.業務の効率化と事務負担の軽減
- - 顧客一社あたり、年間240時間もの事務作業を削減できると試算されています。
- - 現状、最大で7日間かかっていた情報のタイムラグは解消され、リアルタイムでの運営が実現します。
- - 手作業や口頭伝達からくる人為的なミスを大幅に減少させることができます。
2.経営支援と本業への専念
- - 出荷・輸送・受渡し状況が可視化され、迅速な経営判断が可能になります。
- - 計画的な発注と管理を促進し、コストや品質管理の最適化が行えます。
- - 煩雑な事務作業や問い合わせへの対応から解放されることで、畜産経営や飼養に多くのリソースを注ぐことができます。
今後の展望
今後、兼松は牧草エコシステムの構築を進めるため、畜産農家や関連企業との連携を強化し、通関情報や引取情報の提供範囲を広げていく予定です。将来的にはAIを用いて、Hayポータルに蓄積されたデータを分析し、需要予測や最適な物流提案ができる高度なデジタルサプライチェーンプラットフォームへと進化を目指します。
中期経営計画「integration 1.1」では、デジタルトランスフォーメーション(DX)を重点的に推進しており、今回の取り組みもこの一環として位置づけられています。現場起点の課題解決能力とデジタル技術との融合を進め、共に新たな価値を創出していくことを目指しています。
【お問い合わせ先】
兼松株式会社広報室
電話 : 03-6747-5000
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