東北電力の新しい試み
2023年5月、株式会社Shizen Connectは、東北電力と提携し、家庭用のヒートポンプ給湯器(エコキュート)を用いた新たな需要創出DR(ディマンド・リスポンス)サービスを開始しました。このサービスは、家庭用蓄電池などのエネルギーリソースを集約して制御し、電力需要の平準化を実現することを目的としています。
VPPプラットフォームとは
VPP(バーチャル・パワー・プラント)は、分散型の電源やエネルギー設備を1つの発電所のように制御する技術のことを指します。これにより、電力需給のバランスを取りながら、家庭内のエネルギー消費を最適化することが可能になります。Shizen Connectのサービスは、このVPPプラットフォームを活用し、特に低圧での需給調整市場への参加を目指しています。
再エネ出力制御への取り組み
2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、再生可能エネルギーの出力をコントロールしつつ、安定した電力供給を確保することが重要です。その一環として、Shizen Connectはエコキュートを用いた需要創出DRに取り組んでいます。この取り組みは、例えば再エネ出力制御の回避に寄与することが期待されています。
遠隔制御による利便性向上
Shizen Connectが提供する新サービスは、エコキュートの遠隔制御システムを導入することで、家庭内のエネルギー管理を行うものです。これにより、昼間に必要な湯量を確保しつつ、電力の使用を効果的に調整することが可能になります。具体的には、昼とくチャレンジというプログラムを通じて、エコキュートによる電力需要創出が行われます。
期待される効果
この新サービスの導入によって、東北電力は対象地域におけるエネルギーの調整力を強化し、需給調整市場への参加がさらに進むと見込まれています。これにより、地域の電力システムがより円滑に運営されることが期待されます。
持続可能な未来に向けた一歩
Shizen Connectは、脱炭素社会に向けての取り組みを引き続き行っていく方針です。他のパートナーと協力し、より持続可能なエネルギー利用の実現を目指しています。その一環として、家庭用のエネルギー機器のIoT制御を進め、電力システムの安定化に寄与することを目指しています。
まとめ
Shizen Connectと東北電力の提携によって、再生可能エネルギーを最大限に活用した電力供給の安定化が図られます。エコキュートの遠隔制御を通じて、今後ますます重要となる電力需給の調整が進められることでしょう。私たちの生活は、より安心で持続可能なものへと変わっていくことが期待されます。