水難救助の新プロジェクト、無事救出率100%を目指す取り組み
水上での安全を守る新しいプロジェクトが始動しました。AUTHENTIC JAPAN株式会社は、シーバードジャパンと協力し、全国各地で水難時の無事救出率100%を目指す実証プロジェクトを実施します。この取り組みは、山や海での行方不明者を迅速に特定する捜索サービス「ココヘリ」の進化版である「ココヘリマリン」を基にしています。
プロジェクトの概要
実証プロジェクトは、シーバードジャパンが運営する全国10の拠点を対象に行われます。各拠点には、ココヘリマリン専用の受信機が常備され、シーバードの登録隊員が常駐します。これにより、万が一の水難事故が発生した際、ココヘリマリンを使用するユーザーを迅速に捜索し、救助する体制が整えられます。過去にも水難事故が多発している地域での取り組みであり、今回のプロジェクトにより、水難時の無事救出率の向上を図ります。
この「ココヘリマリン」は、17万人が利用する「ココヘリ」サービスを基に2024年4月にスタートしたばかりの新サービスです。専用の発信機から発信される特別な電波とGPSを組み合わせて、水上での遭難者位置を的確に特定することができます。これにより、早期発見が可能になります。
水難防止策の強化
警察庁が発表した令和5年度の水難状況において、水難事故の件数や被害者数が横ばいであることが認識されています。このため、ライフジャケットの着用を促進するなどのさらなる水難対策の強化が求められています。今回のプロジェクトでは、全国で54拠点に広がるシーバードジャパンのネットワークを通じて、民間の捜索ネットワークを構築し、ライフジャケットの設置や啓発活動など安全に海を楽しめるインフラを整備する予定です。
取り組みの拠点
今回の実証プロジェクトが実施される拠点は以下の通りです:
- - シーバード釜石(岩手県釜石市根浜海岸)
- - シーバード江戸川(千葉県江戸川、新中川、中川荒川、隅田川、京浜運河、東京湾内)
- - シーバード富津(千葉県富津市・富津岬)
- - シーバード葉山(神奈川県葉山町森戸海岸、一色海岸、大浜・長者ヶ崎海岸)
- - シーバードにいがたPort(新潟県新潟市西海岸)
- - シーバード御前崎(静岡県御前崎市御前崎マリンパーク周辺)
- - シーバードあわじ(兵庫県淡路市淡路島東側)
- - シーバードとさ(高知県高知市仁淀川河口・土佐湾)
- - シーバード伊万里(佐賀県伊万里市伊万里湾)
- - シーバードあしきた(熊本県葦北郡芦北町鶴ケ浜海水浴場)
ココヘリとは
「ココヘリ」は、会員に専用の発信機を貸与し、山岳遭難時に受信機を持った民間提携ヘリコプターやドローン、地上捜索隊を派遣するサービスです。この直接通信方式により、山岳地帯での迅速な捜索が可能になるのです。放送通信に依存せず、スマートフォンの電波が通じない場所でも迅速な対応ができるため、多くの登山家に支持されてきました。
今回の実証プロジェクトを通じて、水の安全を確保するための仕組みが一層強化されることでしょう。水上の楽しさと安全が両立する未来が期待されます。