源頼朝公像完成
2022-10-27 20:34:17
源頼朝公像完成!歴史的な木材を用いた新たな文化遺産の誕生
古の武士、源頼朝の姿を形にした「源頼朝公像」がこのほど完成しました。この像は、頼朝が手植えしたとされる「頼朝杉」を用いて制作され、頼朝の征夷大将軍としての姿を忠実に再現しています。このプロジェクトは、頼朝公像プロジェクト委員会が主催し、京都市の後援により実施されました。
像の大きさは、高さが1メートル10センチ、幅が1メートル47センチで、座った姿勢の等身大像です。黒い袍(ほう)と紫のはかま姿をまとい、しゃくを持つ頼朝の姿が見事に表現され、その顔には彼の神秘的な魅力が映し出されています。作者は、現代仏教美術界で名高い江里康慧仏師で、約9か月間にわたる制作期間を経て、彼独自の視点で頼朝を具現化しました。江里仏師は「坂東武者としての数々の苦難を乗り越えた頼朝が、現代の人々にも勇気を与えられることを願っています」と述べています。
また、源頼朝公像は、専用の厨子(ずし)に納められており、これも同じく頼朝杉で製作されています。厨子の内側には、頼朝が政子とともに眺めた伊豆の風景が、截金(きりかね)、つまり金箔を細かく切り出して表現されており、非常に手の込んだ装飾が施されています。下扉には富士山がプラチナで描かれ、頼朝が抱いていた「天下治平」の夢が込められています。
像を包む装束は、京の老舗装束店の黒田幸也氏によって、時代考証に基づいて制作されています。この装束は、頼朝の位の高さを示す強(こわ)装束で、黒い袍には草の茂みを表現した文様が施されています。指貫(さしぬき)には藤色の地に八藤丸の文様が美しく刺繍されており、手作りの温もりを伝えます。
源頼朝公像は、今後静岡県伊豆の文化センターや東京都江東区の東京ビッグサイトで特別公開される予定であり、その後は鎌倉市の鶴岡八幡宮に奉納されます。しかし、2023年の情報によれば、鶴岡八幡宮への奉納は見送りになったため、今後の動向が気になります。お披露目イベントでは、頼朝公像プロジェクトの事務局長を務める銘木総研株式会社の代表前井宏之氏が、源頼朝の功績を広く知ってもらうことがこの像の意味であると述べています。
源頼朝は、かつて静岡県島田市の千葉山智満寺の境内に現存していた「頼朝杉」を手植えしたとされ、その樹齢推定800年の大杉は残念ながら自然倒木しました。しかし、頼朝杉は新たに源頼朝公像として姿を変え、歴史遺産として生き続けています。このプロジェクトは、木の端材や残材を使用した商品も企画するなど、文化遺産の継承に向けた活動を行っていきます。
このように、源頼朝公像は、単なる彫刻を超えて、源頼朝の強い意志や苦悩、そして願いを現代に伝えるシンボルとして役立つことでしょう。この像を通じて、多くの人々が彼の物語に触れ、勇気や希望を見出していくことが期待されます。
会社情報
- 会社名
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銘木総研株式会社
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- 大阪府大阪市北区梅田1ー13ー1大阪梅田ツインタワーズ・サウス26
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06-4967-3284