富士通ラーニングメディアとLinkedInがプロ人材育成へ新たな挑戦

富士通ラーニングメディアとLinkedInが、生成AI技術を活用したプロフェッショナル人材育成のための戦略的パートナーシップを締結しました。今回の提携によって、富士通が蓄積した人材育成ノウハウとLinkedInが保有する豊富なスキルデータを融合し、質の高い教育プログラムを提供することで、日本のビジネス環境の変化に迅速に対応できる人材を育てようとしています。

この戦略的パートナーシップにより、LinkedInはおよそ4万を超えるスキル情報をもとに、23,000以上の教育コースを展開し、富士通ラーニングメディアはITスキルについての集合研修やコンテンツを提供してきた実績を生かします。これにより、いずれの企業や団体の人材育成ニーズにも応える新しいサービスが登場することになります。社会の持続的発展を視野に、グローバルな人材育成に寄与することが期待されているのです。

背景には、デジタル化の進展とともに変化し続けるビジネス環境があり、企業や組織に求められる学びは、単なるスキルの向上だけでなく、成長戦略や社会課題の解決へ貢献することが必要になっています。従来型の方法では、時代の変化に対応しきれなくなってきたため、富士通は2020年から「ジョブ型人材マネジメント」を導入し、この流れを加速させました。

特に、2023年にはLinkedInラーニングを採用し、わずか2ヶ月で8万人以上の社員がその効果を実感し、主体的な学びの姿勢を確立しました。この取り組みを元に、今後はこのリソースやノウハウを活用して、より多くの企業に教育サービスを提供することを目指しています。

さらに、LinkedInラーニングは生成AIを活用した機能として、リアルタイムでのコーチングや学習コンテンツの提案を行います。これにより、受講者は自分に必要なスキルを効率的に学び、キャリアを明確にする手助けを受けながら学習を進めることが可能です。

経済的なチャンスを創出し、グローバル競争力を高めるために、富士通とLinkedInは共同で働くすべての人々をサポートする姿勢を強調しています。富士通の平松浩樹取締役は、今回の提携を通じて、人材の成長が企業の価値向上に直接つながることを期待しています。また、LinkedInの田中若菜氏も、日本の労働市場における生成AIの影響に迅速に対応し、スキル開発を加速させることにこれから取り組む意向を示しています。

このパートナーシップでは、3年間で2,000社への導入、ユーザー数100万人を達成することを目指し、その後アジアやグローバル展開を視野に入れています。つまり、企業だけでなく、個人のキャリアにおいても大きなプラスとなるサービスが期待されるのです。富士通ラーニングメディアとLinkedInの協業は、日本のプロフェッショナル人材育成の新たなスタンダードを築くきっかけになるでしょう。