ソフトウェア品質の信頼を確立するPSQ認証制度
業務アプリケーションのクラウド化が進む現代において、ユーザーは製品やサービスを安心して選ぶための指標を求めています。こうした中、
PSQ認証制度の存在意義が高まっています。従来のパッケージソフトウェアからクラウドアプリケーションへの認証範囲拡大は、利用者が信頼できる情報を得る手助けとなるでしょう。
PSQ認証制度とは
PSQ認証制度は、2013年に設立された、ソフトウェア製品の品質を評価・認証するための制度です。元々はパッケージソフトウェアに特化していましたが、昨今のクラウド化の進展により、その認証対象を広げました。これにより、多様なソフトウェア製品が同制度を通じて品質を証明できるようになります。
新評価基準の導入
最近の改訂により、PSQ認証の評価基準が見直され、クラウドアプリケーション特有の環境に配慮した評価項目が追加されました。新たに設けられた評価基準では、以下の3つのポイントが重視されています:
1.
利用時の品質
2.
互換性
3.
セキュリティ
これらは、ユーザーが実際にソフトウェアを使用する際の信頼性を高めるために非常に重要です。
第一号認証の取得
改訂された評価基準に基づき、2014年12月にはいくつかのクラウドアプリケーションが初めて認証を取得しました。具体的には、クイックバインダー株式会社の『QuickBinder for iAP』、サイボウズ株式会社の『kintone』、弥生株式会社の『やよいの青色申告オンライン』および『やよいの白色申告オンライン』です。この認証戦略は、企業が自社製品の品質を示す有力な手段となります。
ISO/IEC25051との関連性
PSQ認証制度では、国際標準である
ISO/IEC25051:2006(JIS X 25051:2011)が適用されています。この標準は、ソフトウェア品質における信頼性の確立を目指しています。改訂後、対象範囲がパッケージソフトウェアに加え、クラウドソフトウェアやスマートフォンアプリにまで広がったことで、より多くの製品が国際的にも評価される見込みです。
認証取得のメリット
PSQ認証を取得した企業は、自社製品の品質を明確に示すことができ、競合他社との差別化を図ることが可能になります。また、この制度によりユーザーは、信頼できる品質のソフトウェアを選ぶための指標を持つことができるため、製品選定における潜在的リスクを軽減できます。更には、日本製品の品質が国際的に正当評価されることにも寄与します。
将来の展望
PSQ認証制度がもたらす影響は、単なる品質の見える化にとどまりません。今後のソフトウェア業界において、ユーザーとの信頼関係を築く手段として、ますます重要な役割を果たすでしょう。利用者が自信を持って製品を選ぶことができる社会の実現に向かって、PSQ認証制度の拡充が期待されます。
お問い合わせ先
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一般社団法人 コンピュータソフトウェア協会 PSQ認証室
- E-MAIL:
[email protected]
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- TEL: 03-3560-8452
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